ボベラン(ボルタレン)
- 医薬品
- 先発薬
- 内服薬
ボベランは鎮痛、抗炎症剤で、服用する事で、腰痛や肩こり、神経痛、関節リウマチなどの痛みを和らげる効果があります。
日本ではボルタレン名で販売されていますが、内容は同じものとなっています。
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ボベラン(ボルタレン) 50mg
内容量 | 販売価格 | 1錠単価 | ポイント | 購入する |
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ボベラン(ボルタレン) 75mg
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ボベラン(ボルタレン) 100mg
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商品詳細
ボベランは、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)の一種である解熱鎮痛剤です。海外ではボベラン名で販売されていますが、ボルタレンと同じ商品ですので効果や効能は同じです。
熱や痛みを鎮める薬であるため、発熱や痛みが起きる、様々な病気に対して効果的です。
その効果は強力ですが、あくまでも痛みなどの症状を抑えるための対症療法であることから、病気そのものを治療する効果はありません。
ボベランの特徴ボベランには、3つの特徴があります。
■NSAIDsの中で最も強い解熱鎮痛作用
■優れた即効性
■強い副作用が現れることもある
ボベランの解熱鎮痛作用はとても強力であるため、他の解熱鎮痛剤では効果が無かった方でも、高い効果を期待できます。
また、服用してから30分ほどで効果が現れるため、即効性という面でも十分に優秀です。
しかし、効果が強力である分、副作用も強くなることがあります。
特に、胃炎や胃潰瘍などの胃腸障害が現れやすいため、最小限の使用に留めることを推奨されています。
ボベランの効果・効能"痛み"の症状には、「PG(プロスタグランジン)」が強く関わっています。
PGは、いわば痛みのもととなる物質であり、炎症が起きると痛みを感じるのは、その部位ではPGが作られているためです。
他にも、風邪をひいたりすると、体温を調節する器官に「体温を上げろ」と命令をし、発熱させてしまうこともあります。
また、PGはからだの中にある「アラキドン酸」と、「COX(シクロオキシゲナーゼ)」という酵素によって作られています。
PG = アラキドン酸 + COX
そこでボベランは、COXの機能を阻害することで、PGが新たに作られることを抑えてしまいます。
すると、PGの数が少なくなるため、痛みや炎症などが解消されるのです。
服用方法・使用方法
ボベランの服用方法は、症状によって異なります。■鎮痛・消炎
1日の服用量75~100mg原則として、1日3回の服用
また頓用(症状に応じての服用)する場合、25~50mgを1日の服用量とします。
尚、空腹での服用は避けることが望ましいとされています。
■風邪などの解熱・鎮痛
1回の服用量25~50mgを頓用
尚、年齢や症状などによっても用量は適宜増減します。
ただし、1日の服用回数は原則2回までとし、1日最大量は100mgとします。
また、空腹での服用は控えることが望ましいとされています。
ボベランの注意点■症状の根本的な治療にはならない
ボベランによる治療は、症状の原因を治す訳ではなく、あくまでも対処療法であることには注意して下さい。
■重い肝機能障害に注意
ボベランの服用によって、重い肝機能障害が現れることがあります。
特に連用する際は、定期的に病院で検査を行うようにして下さい。
■感染症に用いる場合
ボベランの服用によって感染症が不顕性化(感染しているのに症状が現れない)させることがあります。
感染症の炎症に対してボベランを用いる際は、適切な感染症治療薬と併用して下さい。
■他の解熱鎮痛剤との併用
他の解熱鎮痛剤との併用は避けることが望ましいとされています。
■危険な作業は控える
ボベランの服用によって、めまいや眠気、霧視が現れることがあります。
症状が出ている方の自動車の運転や、危険を伴う作業は行わせないようにして下さい。
副作用
ボベランの副作用として多いのが、次のような症状です。- 胃の不快感などの消化器への症状
- むくみ(浮腫)
- 発疹
その他の症状は、次の通りになります。
消化器 | 頻度0.1~5%未満 | 食欲不振、悪心や嘔吐、胃の痛み、腹痛、下痢、口内炎 |
---|---|---|
頻度0.1%未満 | 消化性潰瘍、胃腸出血、口の渇き、便秘、吐血、下血 | |
頻度不明 | 小腸や大腸の潰瘍、出血性大腸炎、クローン病または潰瘍性大腸炎の悪化、膵炎(すいえん)、食道障害、胃炎 |
血液 | 頻度0.1%未満 | 貧血、出血傾向 |
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頻度不明 | 血小板機能低下(出血時間の延長) |
肝臓 | 頻度0.1%未満 | 黄疸、肝障害、AST(GOT)・ALT(GPT)上昇 |
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皮膚 | 頻度0.1%未満 | そう痒症 |
---|---|---|
頻度不明 | 光線過敏症、多形紅斑、紫斑 |
過敏症 | 頻度0.1~5%未満 | 発疹 |
---|---|---|
頻度0.1%未満 | 蕁麻疹(じんましん)、顔面浮腫 | |
頻度不明 | 喘息発作、アレルギー性紫斑、血管のむくみ(浮腫) |
精神神経 | 頻度0.1%未満 | 頭痛、眠気、めまい、不眠、しびれ |
---|---|---|
頻度不明 | 神経過敏、振戦(ふるえ)、錯乱、幻覚、痙攣(けいれん)、抑うつ、不安、記憶障害 |
感覚器 | 頻度0.1%未満 | 視覚異常(霧視など)、耳鳴、味覚障害 |
---|---|---|
頻度不明 | 聴覚障害 |
循環器 | 頻度0.1%未満 | 血圧の上昇、血圧の低下、動悸 |
---|---|---|
頻度不明 | 頻脈 |
その他 | 頻度0.1~5%未満 | むくみ(浮腫) |
---|---|---|
頻度0.1% | 全身のけん怠感、発汗 | |
頻度不明 | 脱毛、発熱、血管炎 |
重い副作用症状
ショック、アナフィラキシー | 胸内苦悶、冷汗、呼吸困難、四肢の冷却、血圧低下、意識障害、蕁麻疹(じんましん)、血管浮腫、呼吸困難 |
---|---|
出血性ショック、穿孔を伴う消化管潰瘍 | 胃の痛み、激しい腹痛、持続する腹痛、吐き気、嘔吐、お腹が張る、便秘、吐血(コーヒー色のものを吐く)、下血(血液便、黒いタール状の便) |
再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少 | 発熱、ノドの痛み、口内炎、からだがだるい、皮下出血(血豆や青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向 |
中毒性表皮壊死融解症 | 発疹、発赤、水ぶくれ、膿(うみ)、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口の中のただれ、ノドの痛み、目の充血、発熱、全身の倦怠感 |
急性腎不全(間質性腎炎、腎乳頭壊死など) | 尿が少ないあるいは出ない、尿の濁りや泡立ち、血尿、むくみ、からだがだるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹 |
重症喘息発作(アスピリン喘息) | 咳き込む、ゼイゼイと息をする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくい |
間質性肺炎 | から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱 |
うっ血性心不全、心筋梗塞 | 息苦しい、動悸、むくみ、締め付けられるような胸の痛み、冷汗 |
無菌性髄膜炎 | 項部硬直、発熱、頭痛、悪心や嘔吐あるいは意識混濁など |
重篤な肝障害(劇症肝炎、広範な肝壊死など) | だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿の色が茶褐色 |
急性脳症 | 風邪に似た症状が続き、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(けいれん)など |
横紋筋融解症 | 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中および尿中ミオグロビン上昇 |
脳血管障害 | ろれつが回らない、失語症、顔に歪み、視野が狭くなるなど |
注意点
ボベランの併用禁忌薬は、次のようになります。併用禁止■トリテレン
ボベランの作用によって、トリテレンの腎障害が増大し急性腎不全が現れたとの報告があります。
ボベランを服用できない方■消化性の潰瘍がある患者さん
■重い血液の異常がある患者さん
■重い肝障害がある患者さん
■重い腎障害がある患者さん
■重い高血圧症の患者さん
■重い心機能不全がある患者さん
■ボベラン成分ジクロフェナクナトリウムに過敏症(アレルギー)の既往歴がある方
■アスピリン喘息または、その既往歴がある患者さん
■インフルエンザ脳炎や脳症の患者さん
■妊娠または妊娠している可能性がある、あるいは授乳中の方
■トリテレンを服用している方
ボベランとの併用に注意が必要な薬■CYP2C9を阻害する作用がある薬
併用することによって、ボベランの最高血中濃度や※AUCが増加することがあります。
※AUC
AUCとは、薬が「どのくらいの濃度で」「どのくらいの時間」「からだの中で作用を発揮」したのかを示す面積グラフです。
AUCが増加することで、効き目が強くなることや副作用が現れやすくなることがあります。
- ブイフェンド
■ニューキノロン系抗菌剤
ボベランとの併用によって、痙攣(けいれん)を起こす恐れがあります。
など
■リチウム
ボベランと次の薬を併用することによって、作用を強める恐れがあります。
併用する際は、必要に応じて薬の用量を調整するようにして下さい。
- リウマトレックス、メトレート
- ジゴシン、ジゴキシン
■アスピリン
ボベランとアスピリン(※リンク先はジェネリック)との併用によって、お互いの作用を弱めてしまうことがあります。
■NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)
ボベランとの併用によって、お互いに胃腸障害などの副作用を強める恐れがあります。
など
■副腎皮質ステロイド剤
ボベランとの併用によって相互に副作用を強めることがあり、特に胃腸障害などが強まる恐れがあります。
■高血圧治療薬
ボベランとの併用によって、次の高血圧治療薬の作用を弱める恐れがあります。
- β遮断薬
- ACE阻害剤
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
■利尿剤
ボベランとの併用によって、利尿剤の利尿作用を弱める恐れがあります。
- ラシックス
- ヒドロクロロチアジド
■カリウム保持性利尿剤・抗アルドステロン剤
ボベランとの併用によって、次の薬の作用を弱めることがあります。
また、腎機能障害がある患者さんの場合、重い高カリウム血症が現れる恐れがあります。
- アルダクトンA(※リンク先はジェネリック)
- ソルダクトン
- セララ
■抗凝血剤・抗血小板薬
ボベランとの併用によって、出血の危険性が増大するとの報告があります。
- ワーファリン
- レビパリン
- プラビックス
- クレキサン
■サンディミュン
ボベランとの併用によって、サンディミュンの腎障害を強める恐れがあります。
また高カリウム血症が現れることもあるので、併用する際は定期的な検査を受けるようにして下さい。
■ヤーズ
ボベランとヤーズの併用によって、高カリウム血症の副作用がお互いに強める恐れがあります。
■クエストラン
クエストランとの併用によって、ボベランの血中濃度が低下させることがあります。
■SSRI系抗うつ剤
ボベランとの併用によって、消化管出血が現れることがあります。
など