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フロセミドとは

フロセミド(Furosemide)とは

フロセミドは、さまざまな原因で発生する体のむくみを解消できる利尿剤「ラシックス」有効成分です。
体に不要な水分が、皮膚の下に溜まってしまうことによって生じるむくみ、心不全(心臓の機能が低下する疾患)、不摂生な生活習慣など、その原因は多岐にわたります。

フロセミドは、そんなむくみを解消できる薬効成分です。腎臓に働きかけて利尿作用をもたらします。簡単にいえばおしっこをたくさん出して不要な水分を体内から除去する働きがあるということになります。
利尿剤としてのフロセミドは、上にも書いたように「ラシックス」として製品化されていますが、フロセミドには血圧を下げる効果もあるため、高血圧の治療薬「テバ」も使用されています。

ただし、テバはラシックスとはタイプが違う医薬品であるため、むくみ解消にテバを使ったり、高血圧治療にラシックスを使ったりすることはありません。

むくみにお悩みの方は、ラシックスやそのジェネリック(後発医薬品)を使用しましょう。

さて、ここではそんなフロセミドについて、また製品化されている「ラシックス」やそのジェネリックについて解説しています。詳しい効果や副作用について、チェックしてみてください。

フロセミドの効果

フロセミドの主な効果は「むくみ解消」です。
顔や腕、足がむくんで見た目が良くなくなったり、服が窮屈になったりして困ることも多いむくみ。これはさまざまな原因で体の表層部(皮膚の直下)に体内の余分な水分が溜まってしまうことによります。

その原因は腎臓の働きが低下することや、肝硬変、他の薬の影響などです。その他深刻な原因としては「心不全」が挙げられます。
血液を体中に送り出し、酸素や栄養を届けるポンプの役割を果たす心臓が、何らかの理由で機能低下に陥ったとき、体内の内臓・器官に送り込まれる酸素、栄養の量が減ることで、様々な症状が現れますが、特に腎臓への酸素、栄養が欠乏したときにむくみが起こります。
腎臓は体内の不要な水分をろ過して尿にして膀胱に送り込む働きを担う臓器ですが、その機能が低下して尿が作られにくくなるわけです。

フロセミドには、機能が低下してしまった腎臓に働きかけ、尿をたくさん作るよう促す効果があります。 これによって体内の尿を外に出し、むくみを除去することができるのです。

また、このような「利尿作用」を活用して、尿路結石の治療にも使用されています。
これもまた腎臓の機能低下によって発生する「尿路結石」は、不要物が結晶化したカルシウム結石が尿路に入り込んでしまう現象で、尿で押し出し、排出するのが基本的な治療方法となります。
ここで活躍するのがフロセミドです。尿の量を増やし、より効率的に結石を押し出すことができます。

おくすり110番 - フロセミド

世界アンチ・ドーピング機構の禁止薬物に指定

スポーツの世界には、体力を不当に増強する効果がある薬物などを禁じる「アンチ・ドーピング機構」があります。この機構は禁止薬物を定め、公式試合などへの停止処分を決定しています。
そんなアンチ・ドーピング機構が禁じている薬物のひとつに、フロセミドは含まれています。強力な利尿作用によってたくさんの尿を作ることで、尿を薄める働きがあるとされているためです。
筋肉増強剤などの禁止薬物の成分が尿から見つかりにくくなり、ドーピングが横行してしまうのを防ぐために禁じられているわけです。

フロセミドの服用方法

1日1回40~80mgのフロセミドを服用すること、それが基本的な使用方法です。
これを有効成分とする代表的な医薬品「ラシックス」の場合、1錠あたりフロセミドを40mg含有しているので、1日1回1~2錠を服用するということになります。

むくみ取りに使用する場合は、この量を超えないように注意する必要があります(腎機能不全の治療など特別な場合を除く)。たとえば、前の日に飲み忘れたからといって1日に2日分を一気に飲むようなことは控えましょう。
注意点としては、脱水や低血圧、また急激な尿意などが挙げられます。フロセミドは強力な利尿作用を持つ薬効成分であり、体内の水分を必要最小限だけ残してほとんど尿化してしまいます。適度な水分補給を忘れないようにする必要があります。

また、フロセミドには利尿作用とともに血圧を下げる作用もあります。普段から低血圧ぎみであるという人は、めまいや倦怠感を覚えるようなことがあるかもしれないので要注意です。
さらに、特にフロセミドを飲みはじめた時期によくみられる現象ですが、急激な尿意に襲われることがあります。フロセミドを服用してから3時間以内に起こることが多く、トイレまで我慢できないという場合もあるようです。目覚めてすぐ飲んだりすると、出勤・通学中に強烈な尿意に襲われることになるので注意しましょう。

おくすり110番 - フロセミド

フロセミドの副作用

フロセミドの副作用として、以下のようなものが挙げられます。

・頻度不明
【血液】貧血、白血球減少、好酸球増加、溶血性品貧血
【代謝異常】低ナトリウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、代謝性アルカローシス、高尿酸血症、高血糖症、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、偽性バーター症候群
【皮膚】発疹、蕁麻疹、発赤、光線過敏症、そう痒症、水疱性皮膚炎、紫斑、苔癬洋皮疹
【消化器】食欲不振、下痢、悪心・嘔吐、口渇、膵炎、血清アミラーゼ値上昇
【肝臓】黄疸、肝機能異常、胆汁うっ滞
【腎臓】BUN上昇、クレアチニン上昇
【精神神経系】めまい、頭痛知覚異常、聴覚障害
【その他】脱力感、倦怠感、起立性低血圧、筋痙攣、味覚異常、血管炎、発熱

上記症状とは別に、重大な副作用として報告されている症状が以下の症状です。

・重大な副作用
ショック、アナフィラキシー、再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、赤芽球癆、水疱性類天疱瘡、難聴、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、心室性不整脈、間質性腎炎、間質性肺炎

このような重大な副作用が現れたとき、またその初期症状が現れたときには、すみやかに医療機関を受診し、診察と適切な処置を受けることを推奨します。また、軽度の副作用であっても使用後長期間持続する場合、医師に相談し、処置を受けるようにしましょう。

KEGG - ラシックス

フロセミドを含む医薬品

すでに紹介しているように、有効成分フロセミドを含有する医薬品として、「ラシックス」という製品が販売・処方されています。日本では病院で処方される医療用医薬品に指定されている薬です。
ここでは、そんなラシックスについての情報をまとめています。

ラシックス

ラシックスは、フランスの製薬会社サノフィ(Sanofi)が開発した医薬品です。日本では、東京都新宿区に本社を置くサノフィ株式会社が製造・販売を手がけています。
フロセミドが開発され、製薬されたのは1960年代のはじめのことで、長い歴史を誇ります。
日本でも1960年代から販売がスタートしていますが、当時は1錠につきフロセミドを40mg含有する製品のみでした。しかし時代を経て、現在では1錠あたり20mg含有するもの、10mg含有するものも販売されています。むくみの程度にあわせて選ぶことができるようになっています。

ラシックスの詳細はこちら

フロセミドのジェネリック

フロセミドを有効成分として使用する医薬品には、ジェネリック(後発医薬品)と呼ばれるものがあります。ジェネリックは、先発医薬品の有効成分を活用して製造される医薬品のことです。

ここで紹介するラシックスのジェネリックは、ラシックスと同じくフロセミドを有効成分とする医薬品であり、製造・販売を手がけているのはサノフィではない別の製薬会社です。
また、ラシックスジェネリックの多くは海外で流通しており、日本で手に入れようとする場合には通販(個人輸入)を利用する必要があります。
そのかわり、ジェネリックは先発薬よりも価格が安いというのがポイントです。というわけで、ここではそれぞれどのようなメーカーが製造・販売しているのか、価格はどれほどなのか見てみましょう。

フロセミドタブレット

フロセミドタブレットは、イギリスのバーカムステッドに本社を構える製薬会社Bristol Laboratoriesが製造する、ラシックスジェネリックです。
フロセミドタブレットは先発薬のラシックスと同じく、白く丸いタブレット錠をしているのが特徴です。販売価格は、フロセミド40mg配合の製品が28錠1セットで約1,000円というのが相場です。

フロセミドタブレットの詳細はこちら

フレティック

フレティックはタイに本社をおく製薬会社、Siam Bheasach社が製造と販売を行うラシックスジェネリックです。
販売価格の安さがフレティックの大きな特徴で、フロセミド40mg配合錠が100錠1,800円200錠3,200円程度となっています。少ない負担でフロセミドを使用したいという方におすすめといえるでしょう。

フレティックの詳細はこちら

ラシラクトン

ラシラクトンは、ほかのラシックスジェネリックとは違い、先発薬ラシックスを生み出したサノフィ社が製造・販売を手がけています。
ラシックスの薬効成分であるフロセミド、そして失われがちなカリウムを保持しながら利尿効果を発生させるスピロノラクトン、この2つの成分を配合して作られています。
販売価格は、フロセミド20mgとスピロノラクトン50mgを配合する製品が100錠1セットで2,800円程度となっています。

フロセミドの作用機序

フロセミドは、利尿作用を持つ薬効成分の中でも特に「ループ系」に属するものとされています。腎臓内にあるヘンレループという器官に働きかける作用を持っているため、このようにカテゴライズされています。

体内の不要な水分をろ過して尿として膀胱に送り込む腎臓は、単なる「ろ過装置」ではありません。血液とともに送られてきた水分の中から、再利用可能なものを再吸収する働きも持っています。この働きを担っているのが、ヘンレループという器官なのです。
フロセミドはヘンレループに作用し、水分の再吸収を阻害します。本来であれば再吸収され通過することのない水分の多くがヘンレループを通過し、そのまま尿として膀胱に溜まります。
そして、膀胱に溜まった大量の尿を排出することによって、体中の水分が急激に減少。その結果、皮下にたまっていた余分な水分が解消されてむくみが取り去られるというわけなのです。

Wikipedia - フロセミド

フロセミドの併用禁忌薬

フロセミドには、併用禁忌薬が指定されていません。ただし、人によっては服用できないとされる場合があるので注意する必要があります。
たとえば、尿が体内で生成されない「無尿」の症状がある場合、フロセミドを使用しても尿が生成されないため効果がありません。また、体液中のナトリウムとカリウムが異常減少している場合、電解質失調を引き起こす恐れがあるため、使用は禁忌となっています。
さらに、スルフォンアミド誘導体に対しての過敏症既往歴がある場合、副作用としてショック症状やアナフィラキシーなどを引き起こす恐れがあるため、使用は厳禁です。

KEGG - ラシックス

フロセミドの併用注意薬

フロセミドとの併用を行った際に効果を異常に増強させたり半減させたりする可能性がある、または副作用の発生確率を上昇させる恐れのある「併用注意薬」には、以下のような医薬品があります。

  • 昇圧アミン
  • ツボクラリン及びその類似作用物質
  • 降圧剤
  • ACE阻害剤
  • アミノグリコシド系抗生物質
  • シスプラチン
  • アミノグリコシド系抗生物質
  • ジギタリス剤
  • 糖質副腎皮質ホルモン剤
  • 糖尿病溶剤
  • SGLT2阻害剤
  • リチウム
  • サリチル酸誘導体
  • 非ステロイド性消炎鎮痛剤
  • 尿酸排泄抑制剤
  • カルバマゼピン
  • 強心剤
  • シクロスポリン
  • V2-受容体拮抗剤

以上のような医薬品をフロセミドと併用しなければならない事態になった場合は、必ず医師に相談しましょう。

KEGG - ラシックス