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リレンザ

  • 医薬品
  • 先発薬
  • 内服薬

リレンザは粉薬を口腔内に直接吸入するタイプの抗インフルエンザ薬です。A型、B型のインフルエンザウイルスの増殖を抑える働きがあり、感染初期に使用することでより効果的な結果が期待できます。
リレンザ 5mg
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商品詳細

リレンザとは2000年、日本で初めて誕生したインフルエンザ治療薬です。
例えば喘息治療薬のように口から直接薬剤を吸い込む、吸入薬というタイプの薬となります。
リレンザの成分"ザナミビル"には、インフルエンザウイルスが増殖するのを防ぐ効果があります。
そのため症状の悪化を防いで回復を早める、あるいはインフルエンザの発症を予防するために服用されます。

リレンザの特徴リレンザには、2つの特徴があります。

■長い歴史を持つインフルエンザ治療薬
■添加物として乳製品が使用されている

リレンザは、A型・B型インフルエンザの治療薬として長く使われてきた薬です。
1日2回、5日間の服用を続けることで治療効果を発揮してくれます。
しかし2010年には同等の効果を持ち、さらに少ない服用回数で済む「イナビル」が登場したためリレンザの使用機会は減ってきているのが現状です。

ですがリレンザには、これまで培われてきた長い歴史があります。
そのため新しく作られた薬よりも安心し服用できるという点は大きなメリットです。

また、リレンザには添加物として乳糖が使用されています。
乳製品に対するアレルギーがある方が服用する場合は、注意が必要です。

リレンザの効果・効能インフルエンザは、からだにウイルスが入り込んだだけでは発症しません。
体内においてウイルスが増殖した時に、初めて鼻水やせき、筋肉痛などの症状が現れます。

インフルエンザウイルスは単体で増殖することはできないので、人の細胞を利用します。
体内にインフルエンザウイルスが侵入すると、まず細胞の内側に入り込んで"RNA"という物質を細胞の中に放出します。
RNAとはウイルスの遺伝子のこととなり、RNAを放出された人の細胞は「ウイルスの増殖に必要な物質」の合成を始めるようにプログラムされてしまうのです。
これにより細胞の中で新たに作られたウイルスは"ノイラミニダーゼ"と呼ばれる酵素を使って細胞から飛び出し、体内で悪さをします。

そこでリレンザには、ノイラミニダーゼの働きを阻害する作用があります。
ノイラミニダーゼの働きが阻害されるとウイルスは細胞の中から出られず、そのまま死滅していきます。

すると体内におけるウイルスの増殖が抑えられるので、インフルエンザの予防や早期回復が実現されます。

服用方法・使用方法

リレンザの服用方法は、次のようになります。

■治療目的の場合

成人および小児は専用の吸入器を用いて1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を1日2回、5日間吸入

インフルエンザの症状が現れてから48時間以上経過してからリレンザの服用を始めても、有効性が得られるというデータはありません。
そのため症状が現れてから2日以内にリレンザの服用を開始することとされています。

■予防目的の場合

成人および小児は専用の吸入器を用いて1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を1日1回、10日間吸入

インフルエンザに感染している患者さんと接触してから36時間以上経過してからリレンザの服用を始めても、有効性が得られるというデータはありません。
そのため接触後1.5日以内にリレンザの服用を開始することとされています。
またインフルエンザに対する予防効果は、リレンザを連続して服用している期間だけ持続します。

リレンザの注意点■リレンザの必要性を検討すること
A型またはB型インフルエンザの治療には、必ずしもインフルエンザ治療薬が必要となる訳ではありません。
リレンザを治療に用いる場合は、その必要性を慎重に検討してください。
■ワクチンの代わりにはならない
インフルエンザの予防の基本は、ワクチンの予防接種です。
リレンザの予防目的での使用はワクチンの代わりにはなりません。
■異常行動などに注意
因果関係は不明なものの、リレンザの服用後に異常行動などの精神神経症状が現れた例が報告されています。
小児・未成年者については異常行動による転落など万が一の事故を防ぐため、リレンザによる治療が始めった後は次のような点に注意してください。
  • 異常行動が現れる恐れがあること
  • 自宅療養をおこなう場合、少なくとも2日間は保護者の方などが小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること
なおインフルエンザ脳症などによっても同じような症状が現れるとの報告もあります。
■免疫低下状態の患者さんは注意
リレンザは免疫低下状態の患者さんに対する使用経験が少ないとされています。
そのため免疫低下状態の患者さんが服用する場合には、状態を観察しながら服用してください。
■気管支攣縮に注意
軽度または中等度の喘息患者さんを対象とした海外の臨床試験において、13例中1例にリレンザによる気管支攣縮が認められました。
さらにインフルエンザにより気道過敏性が亢進することもあり、リレンザの服用後に気管支攣縮や呼吸機能の低下が見られたとの報告もあります。
このような症状が現れた場合はリレンザの服用を中止し、適切な処置をおこなってください。
また気管支喘息およびCOPD(慢性閉塞性肺疾患)など慢性的な呼吸器疾患のある患者さんがリレンザを服用する場合には気管支攣縮が起こる可能性があることを理解し、必要時に使用できるよう短時間作用性の気管支拡張剤を所持するようにしてください。
なお慢性的な呼吸器疾患の治療に用いる吸入薬を併用する場合、リレンザの服用前に使用するようにしてください。
■細菌感染症に注意
細菌による感染症がインフルエンザに合併したり、インフルエンザの症状と混同されることがあります。
細菌感染症の場合には抗菌剤を服用するなど、適切な処置をおこなってください。
■失神やショック症状に注意
リレンザの服用後に失神やショック症状が現れたとの報告があります。
失神やショック症状はインフルエンザにともなう発熱、脱水など全身状態の悪化に加え、リレンザを強く吸入したこと、また長く息を止めたことが誘引となった可能性があります。
服用の際には説明書に記載されている吸入法を十分に理解し、くつろいだ状態で吸入するようにしてください。
またこのような症状があらわれた場合には仰臥位(うつぶせの状態)をとって安静を保つとともに、補液をおこなうなど適切な処置をおこなってください。
■アレルギーに注意
リレンザは夾雑物(余計なもの)として乳タンパクを含む乳糖水和物を使用しています。
乳製品に対して過敏症(アレルギー)の既往歴のある患者さんが服用した際にアナフィラキシーが現れたとの報告があるので、服用の際は十分に注意してください。

副作用

リレンザによる副作用症状は、次の通りです。
過敏症頻度0.1~1%未満発疹
頻度0.1%未満顔面浮腫、蕁麻疹(じんましん)
精神神経系頻度0.1%未満頭痛、手指のしびれ感、不眠症
頻度不明血管迷走神経反応
消化器頻度0.1~1%未満下痢、悪心・嘔吐
頻度0.1%未満咽喉乾燥、口の渇き、口内炎、舌あれ、食欲不振、胃部不快感
呼吸器頻度0.1%未満嗄声、咽喉刺激感、鼻道刺激感、喘鳴、鼻出血、鼻漏、痰
感覚器頻度0.1%未満嗅覚障害、耳鳴
循環器頻度0.1%未満動悸
全身症状頻度0.1%未満発汗、発熱、頚部痛、背部痛、低体温

※赤文字の症状が現れた場合、リレンザの服用を中止してください。
重い副作用症状
ショック、アナフィラキシーじんましん、かゆみ、皮膚が赤くなる、顔の腫れ、息苦しい、ゼーゼー・ヒューヒューとした呼吸音、血圧の低下
気管支攣縮、呼吸困難咳き込む、息苦しい
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑高熱、だるい、全身に紅斑・水ぶくれ・ただれ、目の充血、かゆみ

注意点

リレンザとの併用禁忌薬はありません。

リレンザを服用できない方
■リレンザの成分ザナミビルに過敏症(アレルギー)の既往歴のある患者さん

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