アロー(トリプタノール)

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アローはトリプタノールのジェネリック。三環系抗うつ剤の中で最も強い抗うつ効果を持ち、難治性のうつ病などに用います。そのためSSRIやSNRIといった抗うつ剤で効果が足りなかった場合のみに用いられます。

有効成分

アミトリプチリン塩酸塩
メーカー

アクタビス
適応症
- 不眠症・メンタルヘルス
- うつ病（鬱病）

アロー(トリプタノール) 10mg

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アロー(トリプタノール) 25mg

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アロー(トリプタノール) 50mg

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アロー(トリプタノール)について詳しく見る

商品詳細
服用方法
副作用
注意点
レビュー・口コミ

商品詳細

アロー(トリプタノール)とは、"三環系"と呼ばれる古いタイプの抗うつ剤です。
気分が沈んでしまう「抑うつ状態」を改善し、うつ病を治療する効果があります。
抗うつ剤の中では良くも悪くも強い効果を持つ薬のため気軽に服用できる薬ではありません。
しかし他の薬では治療できなかったうつ病に対しては、強力な抗うつ剤であるアロー(トリプタノール)が用いられることがあります。

アロー(トリプタノール)の特徴アロー(トリプタノール)には、2つの特徴があります。

■三環系の中でも最強の抗うつ剤
■精神疾患以外にも使われる

現在のうつ病治療において三環系抗うつ剤が初めから使われることは少なく、SSRIやSNRIのように「効果と副作用のバランスがとれた抗うつ剤」から治療を始めることが基本です。
しかしそれだけでは効き目が足りなかった場合には三環系抗うつ剤の出番となります。
三環系抗うつ剤は「効果が強力な分、副作用も大きい」とされますが、その中でもアロー(トリプタノール)は最も強い薬と言われています。
そのため難治性のうつ病の場合においても、アロー(トリプタノール)は頼れる抗うつ剤です。

またアロー(トリプタノール)は向精神薬として精神疾患を改善するだけではなく夜尿症の治療、あるいは末梢性神経障害性疼痛の痛み止めとしての効果も発揮します。

アロー(トリプタノール)の効果・効能うつ病は脳内の"モノアミン"が少なくなり、脳の機能に異常が起こることで発症すると言われています。
モノアミンとは「神経伝達物質」の総称で、特に心をリラックスさせる"セロトニン"や意欲を高める"ノルアドレナリン"の不足がうつ病の原因となります。
アロー(トリプタノール)は、モノアミンを増やすことでうつ病を改善する薬です。

モノアミンは脳の「神経細胞」から放出された後に、"アミントランスポーター"という輸送体によって神経細胞に再び回収されます。
そこでアロー(トリプタノール)には、アミントランスポーターの働きを阻害する作用があります。
するとモノアミンの再取り込みが防がれ、脳内のセロトニンやノルアドレナリン不足が解消されるためにうつ病の治療効果が発揮されるのです。

服用方法・使用方法

アロー(トリプタノール)の服用方法は、次のようになります。

■うつ病

1日30～75mgを初期用量とし、その後1日150mgまで漸増して、1日数回に分けて服用

まれに300mgまで増量することもあります。
なお年齢・症状により適宜増減します。

■夜尿症

1日10～30mgを就寝前に服用

なお年齢・症状により適宜増減します。

■末梢性神経障害性疼痛

1日10mgを初期用量とし、その後は年齢・症状により適宜増減

なお1日150mgを超えないこととしています。

アロー(トリプタノール)の注意点■自動車の運転などは控えること
アロー(トリプタノール)の服用により眠気、注意力。集中力。反射運動能力などの低下がおこることがあります。
服用中は自動車の運転など危険をともなう機械の操作などは控えるようにしてください。
■自殺企図に注意
うつ病の患者さんには希死念慮(「死にたい」などと考えること)があり、自殺企図の恐れがあります。
そのような患者さんがアロー(トリプタノール)の服用開始早期、ならびに服用量を変更する際には状態を注意深く観察してください。
■精神症状に注意
アロー(トリプタノール)の服用により不安、焦燥、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病などが現れることが報告されています。
また因果関係は明らかでないものの、これらの症状・行動をきたした患者さんにおいて基礎疾患の悪化、自殺企図、他害行為も報告されています。
服用中は患者さんの状態を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が見られた場合にはアロー(トリプタノール)を増量せずに少しずつ減量し、中止するなどの処置をおこなってください。
■自殺傾向の患者さん
自殺目的での大量に服用することを防ぐため、自殺傾向がある患者さんにアロー(トリプタノール)を処方する場合は最小限の処方量に留めてください。
■家族の方
アロー(トリプタノール)の服用により自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性など行動の変化および基礎疾患の悪化が現れるリスクがあることを家族の方にも説明し、医師と連絡を取り合うようにすることとしています。
■離脱症状に注意
アロー(トリプタノール)の服用量の急激な減少や服用中止により嘔気、頭痛、けん怠感、易刺激性、情動不安、睡眠障害などの離脱症状が現れることがあります。
服用を中止する場合は徐々に減量するなど、慎重におこなってください。
■末梢性神経障害性疼痛には対症療法
アロー(トリプタノール)による末梢性神経障害性疼痛の治療は症状を完治させる訳ではなく、あくまで対症療法です。
疼痛の原因となる疾患の診断および治療も並行し、アロー(トリプタノール)を漫然と服用しないようにしてください。

副作用

アロー(トリプタノール)による副作用症状は、次の通りになります。

循環器	頻度5%以上または頻度不明	血圧上昇、動悸、不整脈、心発作、心ブロック
循環器	頻度0.1～5%未満	血圧低下、頻脈

精神神経系	頻度5%以上または頻度不明	眠気、不眠、不安、口の周りなどの不随意運動(長期服用時)
	頻度0.1～5%未満	振戦などのパーキンソン症状、運動失調、四肢の知覚以上、焦燥
	頻度0.1%未満	構音障害

過敏症	頻度0.1～5%未満	発疹
過敏症	頻度0.1%未満	蕁麻疹(じんましん)

血液	頻度5%以上または頻度不明	白血球減少

肝臓	頻度5%以上または頻度不明	肝機能障害、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
肝臓	頻度0.1%未満	黄疸

消化器	頻度5%以上または頻度不明	口の渇き
	頻度0.1～5%未満	悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、便秘
	頻度0.1%未満	味覚異常

泌尿器	頻度5%以上または頻度不明	尿閉
泌尿器	頻度0.1～5%未満	排尿困難

その他	頻度5%以上または頻度不明	体重増加
	頻度0.1～5%未満	ふらつき、頭痛、目まい、けん怠感、発汗、視調節障害
	頻度0.1%未満	眼内圧亢進

重い副作用症状

悪性症候群	高熱、意識がもうろうとする、筋肉がこわばる、四肢の震え、血圧の変動、呼吸が荒くなる、筋肉痛
セロトニン症候群	不安、焦燥、せん妄、興奮、発熱、発汗、頻脈、振戦(ふるえ)、下痢
心筋梗塞	胸の痛みや不快感、無意識に胸を触る、首がまわらない、左半身が痛い、吐き気、声が出しにくい
幻覚、せん妄、精神錯乱、けいれん	けいれん、実際にはないものが見える、ありもしない声・音が聞こえる、とりみだす
顔、舌のむくみ	顔や舌がむくむ
無顆粒球症、骨髄抑制	発熱・ノドの痛み・だるさなど風邪のような症状、細菌やウィルスに感染しやすくなる
麻痺性イレウス	お腹が張る感じ、腹痛、吐き気・嘔吐、排便が止まる、脱水
SIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)	食欲不振、悪心・嘔吐、精神錯乱、けいれん、昏睡

注意点

アロー(トリプタノール)との併用禁忌薬は、次のようになります。

併用禁忌■モノアミン酸化酵素阻害剤
併用により発汗、不穏、全身けいれん、異常な高熱、昏睡などが現れることがあります。
なおモノアミン酸化酵素阻害剤を服用していた方がアロー(トリプタノール)を服用する場合は少なくとも2週間の間隔を置いてください。
またアロー(トリプタノール)からモノアミン酸化酵素阻害剤に切り替える時は2～3日の間隔をあけることが望ましいとされています。

エフピー

アロー(トリプタノール)を服用できない方■緑内障のある患者さん
■三環系抗うつ剤に対して過敏症(アレルギー)のある患者さん
■心筋梗塞の回復初期の患者さん
■尿閉のある患者さん
■モノアミン酸化酵素阻害剤を服用中あるいは服用中止後2週間以内の患者さん

アロー(トリプタノール)との併用に注意が必要な薬■アルコール
併用によりアロー(トリプタノール)の作用が強まることがあります。
■抗コリン作動薬
併用によりアロー(トリプタノール)の作用が強まることがあります。