メタコルチール(フルメタ)

商品詳細

メタコルチール(フルメタ)とは、フルメタのジェネリック医薬品であるステロイド外用薬となります。
多くの皮膚症状に有効な薬となり円形脱毛症や乾癬などの病気の治療薬として、またアトピー性皮膚炎の症状を抑えるためのアレルギー治療薬として用いられることが多いです。
またメタコルチール(フルメタ)は、第2群に分類されるステロイド外用薬です。
効き目が強い薬なので、使用部位には注意が必要になります。

メタコルチール(フルメタ)の特徴
メタコルチール(フルメタ)は、2つの特徴があります。

■ステロイド薬の中では効果が強め
■長期的な使用には向かない

メタコルチール(フルメタ)は、とても強い効果を持つステロイド外用薬です。
人の皮膚は部位によって厚さが異なり、塗り薬を使った時は皮膚が薄いほど成分が体内に浸透しやすくなります。
そのためメタコルチール(フルメタ)は顔や陰部などの使用には向かず、特にまぶたに塗ってしまうと重い副作用である緑内障などを起こす恐れがあるので注意して下さい。

また全てのステロイド薬に言えることですが長期間の使用により、皮膚萎縮(皮膚が薄くなる)などの副作用が生じるリスクも高まってしまいます。
メタコルチール(フルメタ)を使用する際は、必要最低限の使用に留めましょう。

メタコルチール(フルメタ)の効果・効能
メタコルチール(フルメタ)などのステロイド薬は、体内で良くも悪くも様々な効果を発揮する薬です。
それらの中でも、アトピー治療薬としての効果は2つあります。

■抗炎症作用
アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患には湿疹やかぶれなど、様々な症状が現れます。
皮膚に炎症を起こしているのは、「PG(プロスタグランジン)」や「ロイコトリエン」などの化学物質です。
これらの化学物質は脂肪酸である「アラキドン酸」によって作られ、またアラキドン酸は「ホスホリパーゼA2」という酵素によって活発化します。
アラキドン酸はもともと細胞膜を形作る物質の1つですが、ホスホリパーゼA2はそこからアラキドン酸を分離させてしまうのです。

ホスホリパーゼA2がアラキドン酸を増やす　→　アラキドン酸がPGなどを生み出す　→　炎症が起こる

そこでメタコルチール(フルメタ)には、ホスホリパーゼA2の働きを間接的に阻害する作用があります。
肌に塗ったメタコルチール(フルメタ)が体内に取り込まれると、成分が「グルココルチコイド受容体」という器官と結びつきます。
ステロイドと受容体がくっつくと体内では「リポコルチン」というタンパク質の分泌が促進され、このリポコルチンが直接ホスホリパーゼA2の働きを抑えてくれるのです。

するとアラキドン酸の活動が抑えられ、結果的に炎症の原因となるPGなどの数も少なくなるので皮膚症状を改善できるようになります。

■免疫抑制作用
人のからだには、細菌やウィルスの感染を防ぐための免疫機能があります。
アトピー性皮膚炎などのアレルギーはこの免疫機能が、例えば花粉やホコリなどあまり害のないモノにも敏感に働いてしまうことで現れます。
そのため免疫機能を弱めることが、アレルギーの症状を抑えることに繋がることが分かります。

まず人のからだに異物(アレルゲンや細菌など)が侵入すると、リンパ球の一種である「B細胞」が反応してシグナルを発します。
発せられたシグナルは体内を巡り、「NF-kB」と呼ばれる物質に伝達されます。
するとNF-kBが活発化し、からだを守るために必要な化学物質などを作り出します。

つまり免疫機能を弱めるには、NF-kBの働きを抑えなくてはなりません。
そこでメタコルチール(フルメタ)は、からだに取り込まれるとグルココルチコイド受容体とくっつきます。
このメタコルチール(フルメタ)と受容体の結合体はNF-kBに直接働きかけ、その活動を阻害してしまうのです。

免疫機能の要でもあるNF-kBの働きを弱めることで、免疫抑制作用が発揮されます。

服用方法・使用方法

メタコルチール(フルメタ)の使用方法は、次のようになります。

1日1回～数回、適量を患部に塗布

尚、症状により適宜増減します。

メタコルチール(フルメタ)の注意点
■皮膚感染を起こしている場合
メタコルチール(フルメタ)は皮膚感染による湿疹・皮膚炎には使用しないことが原則となります。
ただしやむを得ず使用する場合は、あらかじめ適切な治療薬による治療を行うか、またはこれらを併用するようにして下さい。
■全身性の副作用に注意
メタコルチール(フルメタ)を大量に、または長期的に広範囲にわたって使用したり、密封法を行うことでステロイド薬による全身性の副作用が現れることがあります。
特別な場合を除き長期的に、かつ大量に使用したり密封法を行うことはできるだけ避けるようにして下さい。
■長期的な使用に注意
メタコルチール(フルメタ)を長期的に連用すると、局所的な副作用が現れやすくなります。
症状が改善したら、速やかに他の治療法に切り替えて下さい。
■効果が現れない場合
メタコルチール(フルメタ)の使用により症状が改善されなかったり、悪化した場合は使用を中止して下さい。

副作用

メタコルチール(フルメタ)の副作用は、次の通りになります。

過敏症	頻度0.1～5%未満	皮膚の刺激感
	頻度0.1%未満	紅斑

皮膚	頻度0.1～5%未満	接触皮膚炎、皮膚乾燥
	頻度0.1%未満	そう痒

皮膚の感染症	頻度0.1～5%未満	細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛嚢炎・せつなど)
	頻度0.1%未満	真菌症(カンジタ症、水虫やたむしなど)
	頻度不明	ウイルス感染症

その他の皮膚症状	頻度不明	ざ瘡様発疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ、口の周りなどに潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、ステロイド潮紅・毛細血管拡張、紫斑)、多毛、色素脱失

下垂体・副腎皮質系	頻度不明	下垂体・副腎皮質系機能の抑制

※赤文字の症状が現れた場合、メタコルチール(フルメタ)の使用を中止して下さい。
※太文字の症状が現れた場合は適切な治療薬を併用し、症状がなかなか改善されない場合はメタコルチール(フルメタ)の使用を中止して下さい。
※その他の皮膚症状が長期連用により現れた場合、メタコルチール(フルメタ)の使用を中止しステロイド薬以外の治療薬に切り替えて下さい。

重い副作用症状

眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障	視野が欠ける・狭くなる、視力の低下、目の痛みやかすみ、頭痛、吐き気

注意点

メタコルチール(フルメタ)との併用禁忌薬はありません。

メタコルチール(フルメタ)を使用できない方
■細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症および動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみなど)の患者さん
■メタコルチール(フルメタ)の成分モメタゾンフランカルボン酸エステルに過敏症(アレルギー)の既往歴がある方
■鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎の患者さん
■潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷のある患者さん

メタコルチール(フルメタ)のレビュー・口コミ