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エスゾピクロンとは

エスゾピクロン(Eszopiclone)とは

エスゾピクロンは不眠症治療に用いる睡眠薬に使用される成分の1つです。
この成分を含む睡眠薬は副作用の少ない「非ベンゾジアゼピン系」というカテゴリーに属し、短時間で睡眠へ誘うという特徴を持っています。

エスゾピクロンはアメリカの製薬会社サノビオン・ファーマシューティカルズが開発した成分で、2005年に「LUNESTA」という名称で製品化されています。
日本では製薬会社のエーザイがライセンスを獲得して「ルネスタ」として製品化。
2012年から心療科・精神科クリニックで処方されています。
ただし、ヨーロッパでは、すでにフランスで開発されていたゾピクロンと呼ばれる薬効成分に類似する特徴を持っているということで、この成分を含む睡眠薬は販売されていません。

ここでは、そんなエスゾピクロンという成分について、詳しい効果や気をつけるべき副作用について、また病院で処方される「ルネスタ」や、通販(個人輸入)で手に入れることができるジェネリック(後発医薬品)についての情報をまとめています。

Wikipedia - エスゾピクロン

エスゾピクロンの効果

エスゾピクロンには脳の鎮静作用により、不安や緊張の緩和、それに伴う入眠効果があります。
人間の脳は神経伝達物質の分泌によって緊張とリラックスをそれぞれ感じていますが、不眠症を発症すると伝達物質の分泌量に乱れが生じるようになります。
結果的に、緊張や不安が増大して脳がリラックス状態へと移行しにくくなり、眠気が訪れないという不眠の症状が現れるようになります。 エスゾピクロンは脳をリラックス状態へとスムーズに移行させ、睡眠を促す効果を持っています。

具体的には、神経の昂ぶりを抑え、不安感を解消して意識をリラックスさせる神経伝達物質GABAを活発化させるのが基本的な効果です。
その結果、エスゾピクロンを服用してから短時間で意識は覚醒状態から睡眠状態へと移行していきます。

ちなみに、同等の効果を持つ成分として、同じく睡眠薬として使用されるゾピクロンアモバン※リンク先はジェネリック)というものが挙げられます。
ただし、ゾピクロンは「向精神薬」に指定されており、使用にあたっては法的な厳しい制限を受けることになります。
しかしエスゾピクロンはゾピクロンとは違って向精神薬には指定されていないので、より気軽に使用することができます。

Wikipedia - エスゾピクロン

おくすり110番 - エスゾピクロン

非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬

エスゾピクロンは、「非ベンゾジアゼピン系」というカテゴリーに属する薬効成分です。
睡眠薬・抗不安薬有効成分として長らく使用されていた「ベンゾジアゼピン系」の薬効成分は優れた効果を発揮する反面、副作用のリスクが高く長期間の服用には向いていないという点がネックでしたが、新たに登場した「非ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬・抗不安薬はそのようなベンゾジアゼピン系の欠点を克服した医薬品として注目されることになりました。

多くは「超短時間作用型」の睡眠薬でもあり、不眠症の中でも特に緊張や不安で寝つくことができないという「入眠障害」に対して高い効果を発揮します。
とはいえ、「非ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬・抗不安薬は120%安全とされているわけではありません。
使用に際しては十分に注意すべきとされており、特に「ゾルピデム」「ゾピクロン」といった薬効成分を含むものは「麻薬及び向精神薬取締法」における「第3種向精神薬」に指定されています。
これらの薬効成分は、使用が禁止されているわけではありませんが、長期間の服用は控えるべきとされており、処方・服用は制限されます。
一方、すでに紹介したようにエスゾピクロンは「向精神薬」の指定を受けていない「非ベンゾジアゼピン系」の薬効成分です。
もちろん使用に際して注意しなければならない(用法用量を守る、濫用しないなど)という点に変わりはありませんが、厳しい制限を受けることはありません。

Wikipedia - 非ベンゾジアゼピン系

エスゾピクロンの副作用

エスゾピクロンは数ある睡眠薬の中でも安全性が高い部類に属し、用法用量を守って服用するよう心がければ、重度の副作用が発生することはほとんどありません。
しかし、服用する人の体質によっては翌日以降に眠気を持ち越したり、めまいや倦怠感、脱力感が現れたりすることがあります。
また、一時的な味覚異常が現れることがあります。

重度の副作用として、一過性健忘症、もうろう状態、夢遊症状が報告されています。
これらの症状は、エスゾピクロンを含有する睡眠薬を服用した後の出来事を思い出せないというものです。

夜の就寝前に服用する場合に現れることはほとんどありませんが、短時間の仮眠を行う際に服用した場合、起床時にも体内にエスゾピクロンが残留しているため、脳の一部が眠ったまま体だけが活動し、健忘などの症状が出ることがあります。
短時間の仮眠をとるために服用するのは控えたほうが良いといえるでしょう。

また、エスゾピクロンには依存性があるというのも注意点のひとつです。
長期間に渡って過剰に服用すると、薬の量を減らした際に苛立ちや不安が募る、不眠や痙攣に襲われるといった症状が発生するようになり、減薬や断薬が困難になります。
用法用量を守ったうえで服用を行い、自己判断で服用量の増減などを行わず、増薬や減薬を希望する場合は医師の指導を受ける必要があるといえます。

Wikipedia - エスゾピクロン

KEGG - ルネスタ

エスゾピクロンを含む医薬品

エスゾピクロンを有効成分として含有する医薬品には、さまざまなものがあります。ここでは、その中でも特に先発薬として日本、アメリカなどで販売されている「ルネスタ(LUNESTA)」について紹介しています。
日本では製薬会社エーザイが販売している製品で、心療科・精神科クリニックで不眠症の治療薬として処方されている睡眠薬・抗不安薬です。

以下、ルネスタの成分含有量や服用方法なども含め、解説します。

ルネスタ

「ルネスタ」は、それぞれ有効成分エスゾピクロンを1mg、2mg、3mg配合している錠剤タイプの睡眠薬・抗不安薬として販売されている医薬品です。
服用する人の年齢や体質、不眠症の症状に応じて3タイプの中から選ぶことができます。
成人の場合は「2mg錠」を1日1回、就寝前に服用するというのが基本的な用法用量ですが、高齢の方は1日1回「1mg錠」を服用することになります。

症状に応じて増薬できますが、その場合も成人の方は1回3mgまで、高齢の方は1回2mgまでと定められています。 健康的に不眠症に対処していくためにも、この用法用量を守りましょう。
たとえば、前日に服用しなかったからといって1日2錠服用するといったことは厳禁となっています。

ルネスタの詳細はこちら
※リンク先はジェネリック医薬品です

エスゾピクロンのジェネリック

「ルネスタ」のほかにも、エスゾピクロンを有効成分として含有する医薬品は複数販売されています。
いずれも日本では通販(個人輸入)で購入できるジェネリック(後発医薬品)です。
後発医薬品は、ある先発薬を開発した製薬会社とは別の製薬会社が、先発薬の有効成分を使って開発した医薬品のこと。いわば後を追うカタチで開発するので、「後発医薬品」と呼ばれています。
そんなジェネリックの中でも、ここでは特に海外で流通している「ソクナイト」「ハイプナイト」「エスゾピック」「フルナイト」について解説します。

ソクナイト

ソクナイトは、インドのジャイプールに本社を置くスマートメディサイエンス社が製造・販売を行うルネスタのジェネリックです。
白く丸い錠剤、そしてスマートメディサイエンス社特有の“日本語表記のパッケージ”が印象的な製品です(スマート社では日本人スタッフが監修を行っています)。
通販で購入できるソクナイトは、1錠あたりエスゾピクロンが2mg配合したもの。販売価格は50錠で約4,000円、100錠で約7,300円、150錠で約9,700円が相場です。

ソクナイトの詳細はこちら

ハイプナイト

ハイプナイトはインドのパンジャブ州に本社を置く製薬会社、Consern Pharmaが製造するルネスタのジェネリックです。
ハイプナイトは丸い錠剤型の医薬品ですが、成分含有量によって色が違い、エスゾピクロン1mg配合のものがクリーム色、2mgはピンク色、3mgは青色となっています。
各製品50錠入りのものがそれぞれ3,300円、4,300円、5,200円ほどで販売されています。

ハイプナイトの詳細はこちら

エスゾピック

エスゾピックはフィリピンの製薬会社ロイドラボラトリーズが製造・販売を行うルネスタのジェネリックです。
成分量によってパッケージの色が異なり、エスゾピクロン2mgのものが青、3mgのものが赤いパッケージになっています。
販売価格は、それぞれ30錠1セットで2,400円、2,800円というのが相場です。

エスゾピックの詳細はこちら

フルナイト

フルナイトはインドのムンバイに本拠地を置くサンファーマ社が開発したルネスタ・ジェネリックです。
錠剤がアルミ製の袋に個包装されているため、携帯時も破損しにくいのが特徴として挙げられます。
通販で購入できるのは、1錠あたりエスゾピクロンを2mg含有するもの。価格相場は50錠4,000円ほどとなっています。

フルナイトの詳細はこちら

エスゾピクロンの作用機序

人が覚醒状態から睡眠状態へ移行するには、脳内で“覚醒刺激”が弱まり、かわりに“抑制性刺激”がもたらされる必要があります。
2種類の刺激は、さまざまな神経伝達物質によってもたらされており、それらが朝と夜にバランスよくもたらされることで、私たちは目覚めている間は意識のハッキリした覚醒状態にあり、眠るときには睡眠状態に入ることができるわけです。

しかし、何らかの原因で神経伝達物質の分泌量に異常をきたすことで、覚醒から睡眠へスムーズに移行できなくなり、不眠症を発症することになります。
エスゾピクロンは、神経伝達物質の分泌量のバランスが崩れて休眠できない脳に働きかけ、その活動を抑制する効果があります。
具体的には、エスゾピクロンは「GABA受容体」という部位に働きかけます。GABA受容体は、脳の働きを抑制するGABA(ガンマアミノ酪酸)の作用を強めます。
結果、脳には“抑制性刺激”がもたらされて、その機能が低下して睡眠状態へ移行することになります。

Wikipedia - エスゾピクロン

エスゾピクロンの併用禁忌薬

医薬品には、健康被害をもたらす危険性が高いので併用が禁じられている「併用禁忌薬」が指定されている場合がありますが、エスゾピクロンの場合は指定がありません。
ただし、「服用してはいけない人」が指定されているので要注意です。

過去にエスゾピクロンや構造が似ているゾピクロンを摂取して過敏症を起こしたことがある方、重度の筋無力症や急性狭隅角緑内障を患っている方は服用できません。
筋無力症とは、筋肉の力が失われて少し動くとすぐに疲れてしまうという症状が現れる難病ですが、エスゾピクロンの持つ筋弛緩作用によって症状が悪化する可能性があります。
また急性狭隅角緑内障は視力が異常低下し、視野が極端に狭くなってしまう眼病ですが、こちらも症状を悪化させる危険性が高いとされています。

KEGG - ルネスタ

エスゾピクロンの併用注意薬

エスゾピクロンは、肝臓のCYP3A4という酵素によって代謝(分解)され、体外へ排出されます。
したがって、CYP3A4に影響を及ぼす医薬品と併用すると、効果の異常な増強・減弱が発生する可能性があります。
たとえば水虫カンジダに効く抗真菌薬イトラコナゾールは前者にあたり、肺結核などに効く抗生物質のリファピシンは後者にあたります。

そのほか、エスゾピクロンは痙攣治療に使用される筋弛緩剤、抗てんかん薬バルビツールの効果を異常に増強させる可能性があり、麻酔時に使用するチアミラールナトリウムとの併用によって呼吸抑制効果が現れる可能性があるため要注意とされています。

以上のような薬は「併用注意薬」に指定されているので、どうしても併用しなければならない場合は医師に相談する必要があります。
また、高齢の方や心障害を持つ方、肝機能や腎機能に障害がある方は、エスゾピクロンの効果が強く現れる可能性があるため、服用には注意すべきとされています。

KEGG - ルネスタ