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アジスロマイシン水和物とは

アジスロマイシン水和物(Azithromycin)とは

アジスロマイシン水和物は「マクロライド系」という系統にカテゴライズされる抗生物質です。
細菌を死滅させることでさまざまな細菌感染症を治療することができます。
具体的には、細菌の「増殖を阻止すること」によって死滅させるというのが基本です。

細菌はひとつひとつの寿命は短いものの、新しい個体を増殖することで、放置しておくと人体に長く居座ります。
そこで、アジスロマイシン水和物を投与して新しい個体を増やせないようにします。すると古い細菌は寿命をまっとうし、人体から細菌を根こそぎ駆除できるというわけです。

アジスロマイシン水和物は、マクロライド系抗生物質の中でも特に効果が長続きするもののひとつであり、1回の服用で治療できる感染症もあります。
たとえば、性感染症クラミジアもそのひとつ。
性行為によって人から人へ感染するクラミジア菌は、人の免疫力だけでは対抗することができない強力な細菌ですが、アジスロマイシン水和物を有効成分とする医薬品を服用することで治療することが可能です。
代表的な医薬品「ジスロマック」は、クラミジアの「第一選択薬」として活用されています。

ここでは、そんなアジスロマイシン水和物について、またこれを有効成分とするジスロマックやその他の医薬品について解説します。

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アジスロマイシン水和物の効果

性行為によって性器や喉に感染し、炎症を引き起こし、特に男性の場合は激しい排尿痛や透明な膿の分泌などの症状を引き起こす性感染症、クラミジア
女性の場合はあまり目立った症状が出ないことが多いといわれていますが、放置しておくと不妊症につながることもあるので早めの治療が必要です。
マクロライド系の抗生物質、アジスロマイシン水和物はこのクラミジアの治療に最適な薬効成分として使用されています。
クラミジア菌のタンパク質合成を阻害し、増殖を阻止することで症状を緩和させ、最終的には菌を完全に死滅させ、病気を完治させる効果があります。

性病科、泌尿器科で処方される代表的な抗生物質であるわけですが、同時に一般内科でも処方されることがあります。

アジスロマイシン水和物の適応症状はクラミジアだけでなくさまざまな分野に及んでいるのです。
肺炎球菌やマイコプラズマ、歯周病菌などが引き起こすさまざまな病気の治療薬として使用されています。
クラミジアによる尿道炎や咽頭炎をはじめ、歯冠周囲炎、気管支炎、肺炎、扁桃炎、リンパ管炎など、細菌感染症によって引き起こされる炎症の症状を抑え、細菌を死滅させて完治させる効果があります。

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アジスロマイシンの服用方法

アジスロマイシン水和物の服用量は、治療する症状によって変化します。
たとえばリンパ管炎や咽頭炎、扁桃腺炎、肺炎の場合、アジスロマイシン水和物500mgを1日1回、3日で合計1,500mg分服用します。

また、クラミジアなどによる尿道炎の場合には1,000mg分のアジスロマイシン水和物を1回服用します。
アジスロマイシン水和物を有効成分とする医薬品は、多くが錠剤タイプの内服薬であり、水やぬるま湯で服用するのが基本です。
ただし、近年ではシロップタイプの医薬品も見られます。
肺炎やクラミジアによる尿道炎などに対して効果的で、こちらは1回2,000mgを1回服用します。

また、通称PIDと呼ばれる骨盤内炎症性疾患を治療する場合には、アジスロマイシン水和物の注射剤を注射したうえで、1日1回、錠剤のアジスロマイシン水和物250mgを服用して治療します。
PIDは女性に特有の病気で、子宮や卵管、卵巣などに炎症が広がって起こるもの。クラミジア菌に感染後、放置していると細菌が増殖・拡大してPIDを発症するケースが見られます。
わざわざ注射を受ける必要があるなど肉体的な負担が大きくなるので、女性の場合は特に、錠剤ですぐに治せるうちに治療すべきといえるでしょう。

アジスロマイシン水和物の副作用

アジスロマイシン水和物の代表的な副作用としては、「腹痛」「下痢」など胃腸に異常をきたすものが挙げられます。
アジスロマイシン水和物によって悪性の細菌が死滅させられると同時に、人体の機能をサポートしている「善玉菌」も死滅させられてしまうことによるものです。
特に、腸内細菌が死滅してしまうことで腸の働きが弱まり、腹痛や下痢が起こります。
普段から胃腸があまり強くないという方は、副作用を抑えるためにアジスロマイシン水和物と一緒に市販の整腸剤を飲むなどして対処することをおすすめします。

女性の場合、膣カンジダ症を発症してしまうというケースもあります。
膣カンジダ症はカンジダ菌と呼ばれる悪性の常在菌が増殖することによってオリモノが増えたり激しいかゆみが生じる病気です。

普段は善玉菌がカンジダ菌の数を抑えていますが、アジスロマイシン水和物によって善玉菌が減少することで増殖し、症状を現わします(カンジダ菌は「真菌」であり、抗生物質による影響を受けません)。
このような副作用が現れた場合には、抗真菌薬を服用してカンジダ菌の増殖を抑える必要があります。

そのほか、発疹やじんましん、かゆみなど皮膚に異常をきたす副作用が現れるケースもあります。
いわゆる「薬疹」と呼ばれる皮膚症状で、これが起こる場合はアジスロマイシン水和物が体に合っていないということになります。病院で医師に相談し、別の抗生物質に変えてもらうことで対処できるでしょう。

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アジスロマイシン水和物を含む医薬品

ここでは、アジスロマイシン水和物を有効成分とする医薬品の中でも、特に代表的な先発薬として使用されている「ジスロマック」について解説しています。
ジスロマックは一般内科や性病科・泌尿器科・婦人科クリニックなどで処方され、クラミジアをはじめさまざまな細菌感染症を治療するために使用されています。
この医薬品を開発したメーカーや、この薬を使った病気の治療にはどのくらいの費用がかかるのかを解説します。

ジスロマック

2000年6月、アメリカの製薬会社ファイザーが、さまざまな細菌感染症に対して効果を発揮する抗生物質・アジスロマイシン水和物を有効成分とする新たな医薬品を発売しました。
その医薬品こそ、「ジスロマック」です。
2009年には錠剤タイプのジスロマックに加えてシロップタイプの「ジスロマックSR」も日本で承認され、使用されるようになりました。
主に一般内科・泌尿器科・婦人科クリニックで幅広い病気に対処できる抗生物質として処方されているジスロマックですが、たとえばこの薬を使ったクラミジアの治療は決して安価に行えるわけではありません。
健康保険を利用する場合には診察・検査などで3,000円程度、さらに薬代として3,000円程度が必要になります。また、保険を使わない場合には薬代だけでも10,000円前後必要になる場合があります。

ジスロマック詳細はこちら

アジスロマイシン水和物のジェネリック

ここで紹介しているのは、ジスロマックの「ジェネリック(後発医薬品)」です。
アメリカのファイザー社によって開発されたジスロマックをベースに、同じアジスロマイシン水和物を有効成分として、別の製薬会社が「後追い」で開発した医薬品、それがジスロマックのジェネリックです。

どのようなメーカーが手がけているのか、それぞれの特徴や価格はジスロマックと比べてどれほど違うのか、見てみましょう。

ジスリン

ジスリンは、インドに本拠を置くスマートメディサイエンスが開発したジスロマック・ジェネリックです。
ジスロマックと同じく、クラミジアをはじめとするさまざまな細菌感染症に対して効果を発揮します。
1錠にアジスロマイシン水和物を1,000mg含有する製品もあり、10錠あたりの価格は6,500円程度。1錠につき650円程度で手に入れることができます。
アジスロマイシン水和物1,000mgでクラミジアは治療することが可能です。つまり、ジスリンを使用すれば650円ほどで治療できるということなのです。

ジスリンの詳細はこちら

アジー

アジーは、こちらもインドの製薬会社シプラ社によって開発されたジスロマック・ジェネリックです。
価格はアジスロマイシン水和物1,000mgを含有するタイプが6錠1セットで3,900円程度。つまり、1錠あたり約650円で入手することが可能です。
病院でジスロマックを処方してもらい、アジスロマイシン水和物1,000mgを服用してクラミジアを治療するのに6,000円程度かかることを考えると、かなり安いといえるでしょう。

アジーの詳細はこちら

アジスロマイシン水和物の作用機序

アジスロマイシン水和物は、細菌の増殖を阻止することで細菌感染症を治療します。
具体的には、この薬効成分には細菌の「タンパク質合成」を阻害する働きがあります。
細菌は、増殖に必要なエネルギーを確保するためにタンパク質合成を行います。細菌の体内にあるリボソームという器官が、その働きを担っています。
アジスロマイシン水和物は細菌のリボソームを阻害し、タンパク質合成ができないようにする働きがあります。
これによって細菌はエネルギーを確保できず、増殖できません。古い細菌はなすすべもなく死滅していき、最終的には体内に細菌の数がゼロになり、細菌感染症の症状は完全におさまります。

特に、タンパク質合成によって増殖していく細菌の中でも強力な部類に属するクラミジア菌に対して、アジスロマイシン水和物は高い効果を発揮します。
クラミジアによる感染症を治療するための「定番の薬」として使用されているのは、そのためです。

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アジスロマイシン水和物の併用禁忌薬

アジスロマイシン水和物は、併用禁忌薬(健康を害する危険性が高いので一緒に服用することが禁じられている医薬品)が存在しない薬効成分です。
ただし禁忌=禁じられていることがまったく存在しないわけではありません。
たとえば、アジスロマイシン水和物によって過去に過敏症(アレルギーなど)を発症したことがある方は、使用できないとされています。
無理やり服用するとショック症状を引き起こす可能性もあるので、要注意です。

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アジスロマイシン水和物の併用注意薬

併用禁忌薬は存在しない一方、「併用に際しては注意し、医師の判断を仰ぐこと」とされている併用注意薬に関しては、いくつかのものが見られます。
たとえば胃酸過多、胃炎などの治療に使われる「制酸剤」と併用するとアジスロマイシン水和物の血中濃度が下がって効果が半減する可能性があるとされています。
一方、抗HIV薬の有効成分メシル酸ネルフィナビルはアジスロマイシン水和物の血中濃度を高め、副作用のリスクを高める可能性があるとされています。
また、症状を悪化させる可能性があるので、肝機能障害や心疾患をお持ちの方が服用する際は要注意とされています。

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