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不眠症(睡眠障害)

不眠症(睡眠障害)はうつ病を併発しやすいため早めの対策が必要な症状です。不眠の原因から改善方法を解説します。

不眠症(睡眠障害)の一覧


メロセット(メラトニン)
メロセット(メラトニン)は快適な眠りをサポートするサプリメント。睡眠効果以外にもメラトニンの抗酸化作用によるアンチエイジングや病気の予防効果も期待できます。副作用は少なく安全性が高いサプリメントです。
1錠33円~
売切れ
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エチラーム(デパス)
エチラームはデパスのジェネリック。抗不安薬の第一選択薬であり、効き目が強く短時間作用のためキレがいいという特徴があります。催眠作用もあるので寝つきの悪い方が睡眠導入剤として服用することもできます。
1錠27円~
売切れ
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エチラーム舌下錠(デパス)
エチラーム舌下錠はデパスのジェネリック。強い抗うつ効果とキレの良さが特徴で肩こり、腰痛、睡眠障害にも効果を発揮する抗不安薬です。また、本剤は舌の上で溶かすタイプなので即効性が高くなっています。
1錠41円~
売切れ
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ゾピコン(アモバン)
ゾピコンはアモバンジェネリックで入眠障害を治療する睡眠薬。即効性と短時間作用が特徴で、服用して15~20分で眠気が現れはじめます。苦味の副作用がでやすいので気になる方は代わりにルネスタがオススメです。
1錠64円~
売切れ
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デパス
デパスは現在、薬機法が改正されたため個人輸入をすることができません。
1錠95円~
売切れ
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ジェリフォルテ
ジェリフォルテは、疲労やストレスの解消をサポートするサプリメントです。活性酸素を抑制し免疫力を高めてくれます。長期間の服用もおすすめで、体力増強も行えるので疲れにくくなります。
1錠14円~
売切れ
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タガラ
タガラは不安障害、緊張を和らげてリラックス作用をもたらすサプリメントです。強い不安などで眠れなくなっている状態を緩和することができます。睡眠障害がなくなれば健康面で多くのメリットを得ることができます。
1錠20円~
売切れ
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ゾピクロバン(アモバン)
ゾピクロバンはアモバンのジェネリックです。睡眠薬の中でも人気が高く、有効成分のゾピクロンは短時間で作用するので寝付きの悪い方に向いています。苦味があるのも特徴で、その際は用量少なめで服用してください。
1錠77円~
売切れ
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フルナイト(ルネスタ)
フルナイトは超短時間型の睡眠薬ルネスタのジェネリック医薬品です。 服用してから10分ほどで効果が現れるため、不眠症の中でもなかなか眠ることのできない入眠障害の方にオススメです。
1錠68円~
売切れ
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ハイプナイト(ルネスタ)
ハイプナイトはルネスタジェネリック。1mg、2mg、3mgから選択して購入できます。超短時間型の睡眠薬のため即効性があり、ルネスタの前に使用されていたアモバンの苦味が改善された点が特徴です。
1錠63円~
売切れ
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バスポン(バスパー)
バスポンはバスパージェネリック。精神を落ち着ける効果のある抗不安薬で不安障害や不眠症、うつ病を改善してくれます。効き目が穏やかなため副作用も少なく安全性に優れており、即効性は低いという特徴があります。
1錠52円~
売切れ
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アレルギーメディシン(ドリエル)
アレルギーメディシンはドリエルのジェネリック。ドリエル1錠あたりに対し格安価格で購入できます。不眠症の改善や花粉症などのアレルギー症状を緩和してくれ、乗り物酔いの防止、片頭痛にも効果があります。
1錠8円~
売切れ
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メラトニンタイムリリース
メラトニンタイムリリースは時差ボケや眠れない夜の睡眠をサポートするメラトニンが主成分のサプリメント。他にもアンチエイジングや病気の予防効果もあるといわれ、副作用が少なく安全性に優れたサプリメントです。
1錠14円~
売切れ
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エチゾラム錠(デパス)
エチゾラム錠は抗不安薬のデパスのジェネリック医薬品で、日本のメーカー日医工が製造しています。 デパスと同じ有効成分のため、効果効能、安全性などほぼ同じとなっています。
1錠80円~
売切れ
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セディール
取り扱い一時停止 セディールは抗不安薬の中でも依存症の少ない安全性の高いお薬です。 日本でもセディールは抗不安薬の入り口として勧められることが多く、副作用や依存症が心配な方にオススメです。
1錠139円~
売切れ
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Ramitax(ロゼレム)
Ramitaxはロゼレムのジェネリック。ロゼレム1錠あたりの約1/6の価格で購入できます。睡眠リズムを整え、自然な眠りに導いてくれる不眠症治療薬で、効果がゆっくり効いていき副作用が少ないのが特徴です。
1錠56円~
売切れ
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アタラックス
アタラックスはアレルギー症状を抑え、鎮静と催眠作用を持つ抗ヒスタミン薬です。もともとは睡眠薬ですがアレルギー治療薬や精神薬として用いられることもあり、あらゆる病気に効果のある治療薬です。
1錠58円~
売切れ
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ソミナー
ソミナーは脳の働きを抑えることで素早く眠りに導く睡眠薬です。不眠症の改善薬として用いられることが多いですが、風邪やアレルギー症状の改善や妊娠中のつわりを緩和するために用いられることもあります。
1錠36円~
売切れ
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ハイプロン(ソナタ)
※ご注文時期によりパッケージが異なる場合がございます。 ハイプロンはソナタジェネリック。超短時間型の睡眠薬なので即効性に優れ4時間ほど効果が持続します。そのため朝起きたときには効果が切れておりスッキリと目覚めることができます。また、副作用も少ない薬です。
1錠41円~
売切れ
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バスピン(バスパー)
バスピンはバスパージェネリック。脳内のセロトニン濃度を安定させ、不安や焦りを和らげる抗不安薬です。うつ病や不安障害の改善、不眠症などに効果を発揮し、即効性がない代わりに依存性が少なく安全性に優れます。
1錠27円~
売切れ
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エスゾピック(ルネスタ)
エスゾピックは超短時間型睡眠薬で知られるルネスタのジェネリック医薬品です。効果の持続時間は5時間で翌朝に効果を持ち越すことがありません。副作用も少なく、入眠障害や中途覚醒などの不眠症に効果的です。
1錠64円~
売切れ
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ベルソムラ
ベルソムラは依存性や耐性がほとんどない不眠症治療薬です。効果は6~8時間持続し、脳の覚醒状態を抑えることで寝付けなかったり目が覚めてしまうような睡眠障害を改善する効果があります。
1錠247円~
売切れ
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TOFISERN(グランダキシン)
100mg 取り扱い一時停止 TOFISERNは自律神経を正常に整える作用があり、自律神経失調症の他にも多汗症や更年期障害の症状の改善が期待できます。含まれる有効成分トフィソパムは神経細胞の活動を抑える効果があります。
1錠38円~
売切れ
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トフィカーム(グランダキシン)
トフィカームはグランダキシンジェネリック。自律神経調整薬と呼ばれ自律神経の乱れに伴う頭痛や目まい、ほてりといった症状を改善します。効果と副作用ともに穏やかなため、高齢者の方が服用するのに適しています。 発送時期によりパッケージが異なる場合がございます。
1錠43円~
売切れ
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トラザロン(デジレル)
トラザロンはデジレルのジェネリック。鎮静系抗うつ剤と呼ばれる特殊な薬で、うつ病に対する抗うつ効果は弱いですが強力な睡眠作用があり副作用が少ないのが特徴です。また、睡眠薬としての出番も多い薬です。
1錠39円~
売切れ
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ソクナイト(ルネスタ)
ソクナイトはルネスタジェネリック。即効性の高い睡眠薬で服用して約10~15分ほどで効果が現れ、持続時間が5~6時間のため翌日に眠気を残しません。さらに苦味の副作用も軽減され、安全性にも優れています。
1錠65円~
在庫あり
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ロゼレム
ロゼレムは自然な眠りに導いてくれる睡眠薬。不眠症の治療や時差ボケの改善に用いることができます。従来の強制的に眠らせる睡眠薬と作用が異なり、生理的な睡眠作用に働きかけるので副作用が少ない睡眠薬です。
1錠346円~
売切れ
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不眠症(睡眠障害)とは

不眠症(睡眠障害)とは

不眠症(睡眠障害)とは・・・寝付けない、眠りが持続しない、早く目が覚めてしまう、眠りが浅く熟睡できない症状が続いて、日中に疲労感や眠気、注意力や集中力の低下、気持ちが不安定でイライラする状態になることです。
不眠症には、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害があり、ストレスや環境、生活習慣、年齢などさまざまなことが原因になります。
不眠は日常生活に支障をきたす他に、肥満高血圧糖尿病などになりやすくなります。

国内でもおよそ2400万人の方が不眠に悩まされており、そのうちのおよそ600万人は睡眠薬を使用しています。
2020年には不眠症に悩む方は3000万人を超えるのではと考えられているのです。
そのため、不眠症は国民病とも言われています。

男性よりも女性や高齢者に多く、60歳以上の日本人のおよそ3人に1人が睡眠問題で悩まされています。
眠れない日が続いてしまうと、生活や仕事に支障をきたします。
「不安定な気持ちになる」「頭がまわらず作業の効率が落ちる」「ボーッとして事故を起こす」などの原因にもなります。

しかし、大まかに不眠症といっても種類で分けられており、それによって原因や改善策も変わってきます。
不眠症を直すには正しい知識をもとに、症状の改善に合った対策を行うことが肝心です。

不眠症の症状と診断基準

不眠症の症状と診断基準

まず、不眠の症状は以下のことが基準となっています。

  • 寝つきが悪い
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 早朝に目が覚める
  • 熟睡したかんじがしない

不眠障害の診断基準は以下のとおりになっています。

不眠の訴え 入眠障害中途覚醒早朝覚醒熟眠障害が続くと訴える。
子どもの場合、睡眠の手助けをする人がいないと1人で眠れないといった睡眠障害がある。

外的要因の除外 眠る機会や環境が適切であるにも関わらず、上述の睡眠障害が生じる。

日中の障害 夜間の睡眠障害に関連して、次のようなことが日中に影響します。

  • 疲労または倦怠感
  • 注意力、集中力、記憶力の低下
  • 社会生活あるいは職業生活上の支障、または学力低下
  • 気分がすぐれなかったり、イライラする(気分障害または焦燥感)
  • 日中の眠気
  • やる気、気力、自発性の減退
  • 職場や運転中に、過失や事故を起こしやすい
  • 眠りに対して緊張したり、頭痛や胃腸に気になる症状がある
  • 眠ることを心配したり悩んだりする
~不眠症と睡眠障害の違い~

不眠症と睡眠障害は、同じような意味で使われます。
ですが、正しくは睡眠障害という症状の中に不眠症と言う病名があるのです。

睡眠障害には他にも以下のようなものがあります。

  • 過眠症(夜寝ているのに日中に強い眠気が生じる症状)
  • 睡眠呼吸障害(無呼吸や低呼吸の出現や、睡眠中の喚起不全)
  • 睡眠関連運動障害(むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害)
  • 概日リズム睡眠障害(毎日定時に寝て起きる周期的な体内時計が、生活環境と同調していない症状。睡眠自体に問題はない)
  • 睡眠時随伴症(睡眠に関連して異常かつ不自然な動き、行動、感情、認識、夢を伴う)

不眠症の種類と原因

不眠症の種類と原因

不眠症には次の4つの種類があります。

  • 入眠障害
  • 中途覚醒
  • 早朝覚醒
  • 熟眠障害

また、これらの種類からさらに「一過性」「短期」「長期・慢性」と分けることが出来ます。

一過性不眠症 1日~数日間、不眠が持続する。

短期不眠症 数日~3週間、不眠が持続する。

長期、慢性不眠症 1ヶ月以上不眠が持続する。

以下にそれぞれの特徴と原因を詳しく説明します。

入眠障害

不眠症の種類と原因|入眠障害とは

不眠症に一番多くみられるのが「入眠障害」です。
文字どおり、入眠できない状態です。

入眠障害の症状は以下のようなものです。

  • 布団に入っても30分~1時間以上寝られない
  • 寝つきが悪いことを苦痛に感じている
  • 目が冴えて眠れない

入眠障害は眠ろう眠ろうと思えば思うほど眠れず、なかなか寝付けない状態です。
寝付くまでに30分~1時間以上はかかると言われていますが、実際の入眠障害の定義では「寝付くまでに2時間以上かかる状態」となっています。

寝付くまでの時間には個人差があり、中には3時間以上寝付けないという方もいます。
そのため、ようやく眠れたと思っても、すぐ朝を迎えるといった状態になります。
しかし、一度眠ってしまうと朝まで起きない場合が多いようです。

また、この時間で寝付けないからと言って100%入眠障害だとはかぎりません。
あくまでも可能性です。
もともと寝付きの悪い方もいます。

そのような方でも生活に支障がなく健康的な生活を送れているのなら、入眠障害ではないと考えられます。

入眠障害の原因

不眠症の種類と原因|入眠障害の原因

精神的ストレス 入眠障害の多くは精神的ストレスがきっかけとなっています。
ストレスの影響により、自律神経が乱れてしまいます。

自律神経には「交感神経」「副交感神経」というものがあります。
リラックス時には「副交感神経」が、緊張や興奮時には「交感神経」がはたらきます。

精神的ストレスを受けることで交感神経がはたらいてしまい、眠りに付きづらくなるのです。
ある程度のストレスであれば適度に交感神経を活性化できて、逆に自律神経には良い刺激になります。

ですが、ストレスが溜まりすぎたり過剰な場合には、徐々に自律神経のバランスが失われ、眠ろうとしても交感神経がはたらいたままになり、入眠障害が生じるのです。
実際、ストレスはうつ病不安障害自律神経失調症などの精神疾患につながる原因のひとつにもなっています。

体温が上がっている 人は眠りにつくとき正常な睡眠を得るために、体温が1℃くらい自然と下がります。
体温が下がると、それまでフル活動していた脳や体が休息モードに変わり、眠りに適した状態になるのです。
眠りに入ると手足の血管が拡張されて血液が集まり、手足が温かくなります。
これによって、手足から熱が放出され体温が下がりやすくなるのです。

また、寝汗は深い睡眠に入りやすくなることが知られています。
寝汗によって一気に体温を下げることで、深い睡眠に入りやすくなります。
つまり、体温が高いままだと眠りにつけないということです。

「夜遅くに食事を摂る」「寝る前に熱いお風呂に入る」「寝る前に激しい運動をする」などの行為は体温を上げてしまうため、寝つきが悪くなることが考えられます。
室内の温度が高すぎることも入眠障害を起こす原因のひとつになるでしょう。

体内時計の乱れ 夜寝て朝起きるという睡眠リズムは、体内時計によってコントロールされています。
この体内時計がズレてしまうと、夜になっても眠れなくなります。
なので、夜明け頃寝て昼前に起きたり不規則な生活を送っていると、体内時計が乱れて睡眠リズムがズレてしまうのです。

特に夜勤やシフト勤務などをしている方は気を付けたほうが良いでしょう。
また、体内時計が日常的や慢性的に乱れてしまうと、「睡眠相後退症候群」という睡眠障害に発展してしまう恐れもあります。

~睡眠相後退症候群とは~

睡眠リズムが後ろにズレてしまい、遅い時間にしか眠れなくなる睡眠障害です。
一般的な睡眠時間(午後10時~午前1時)には眠れなくなります。
夜中や夜明け頃になってようやく眠くなって眠りに入るので、昼過ぎや夕方に起きることが多くなります。

環境 周囲の状況など、寝ようとする環境に問題があると寝付くことができません。
就寝前にスマホを触っていたりすると、画面から発せられる光(ブルーライト)が脳を覚醒させてしまいます。
騒音の場合は、耳栓などを使うと良いでしょう。
周囲が騒がしかったり、電気をつけていたりすると、睡眠に入りづらくなります。

適度に疲れていない 本来、睡眠の目的は「こころと体の疲れを取る」ことです。
睡眠は脳や体を休ませ、また元気に活動できる状態に回復させる役割があります。
なので、こころと体の疲れを取る必要がない状態で寝ようとしても、寝付くことはできません。

「1日中何もせず過ごしている」「体を動かしていない」「長時間の昼寝(30分以上)をしたり」などの状態では、寝るときに寝ようとしても体が疲れていないため、眠ることが出来なくなります。
ほどよく体を動かしたりすることが大切です。

不眠作用のある薬や物質 何か服用している薬があれば、その薬によっては寝つきが悪くなることがあります。
たとえば以下のようなものがあげられます。

抗うつ剤」「気分安定薬」「抗生物質」「降圧剤」「ステロイド」「咳止め」「解熱鎮痛剤」「抗パーキンソン病薬」
脂質異常症・高脂血症治療薬」「気管支拡張薬(喘息などに使用される)」

これらの薬などは、副作用で不眠が起こる可能性があります。
また、以下のものも不眠作用があると考えられています。

「カフェイン(コーヒーやチョコレートなど)」「喫煙」

中途覚醒

不眠症の種類と原因|中途覚醒とは

眠りについたのに、夜中に何度も目が覚めてしまうことです。
3000人以上を対象とした調査では、およそ15%がこの「中途覚醒」による不眠症状を持っていることが分かりました。
主な症状は以下のようなものです。

  • 寝付いてもすぐに目が覚めてしまう状態が一定期間続いている
  • 夜中に起きてしまうと再び眠りに入ることが困難

中途覚醒はある一定のタイミングで起こることが多いです。
それは「眠りについてから3~4時間半後」です。
なぜかというと、これは睡眠のサイクルが関係しています。

睡眠には数段階の深さがあり、睡眠中にその深さが波のように変化します。
人の眠りはあくまで目安ですが、90分~110分周期で浅くなるタイミングがあります。
周期には個人差があり、周期に合わせて目が覚めやすくなるのです。

睡眠が浅くなるタイミングで何らかの刺激を受けると、中途覚醒を起こしやすくなります。
もし、中途覚醒はあるけど生活に支障はないという方は、その中途覚醒に問題はありません。
特に高齢者の方は若い頃と比べると睡眠が浅くなりがちで、中途覚醒が多くなります。

ですが、加齢によって生じる中途覚醒は、生理的なもなので病気ではありません。
なので生活に支障がなければ治療する必要はありません。
また「何時間で目が覚めたら中途覚醒」だとか「夜中に何回目が覚めたら中途覚醒」といった基準もありません。
生活に支障をきたしていたり再入眠が困難であったり、これらの状態が一定期間続いていると、中途覚醒の可能性があるので治療の必要があります。

ちなみに「一定期間」とは「週に3回以上が3ヶ月以上持続する状態」です。

中途覚醒の原因

不眠症の種類と原因|中途覚醒の原因

年齢 上述のとおり、人の睡眠には数段階の深さがあり、加齢とともに睡眠が浅くなります。
ですが、ふらつきや事故など生活に支障をきたさない限りは問題がありません。

精神的ストレス 眠りが浅くなる原因として、精神的ストレスが考えられます。
ストレスを抱えたまま眠ると脳が十分に休めず、深い睡眠を得にくくなるのです。
そうすると、浅い睡眠の割合が増えてしまい中途覚醒が多くなっていきます。
眠りが浅くなるということは、レム睡眠の割合が増えるということです。

レム睡眠は「体は眠っているけど脳は起きている状態」のため、脳が起きていても夢を見ます。
つまり、夢を見るということは、浅い睡眠であるレム睡眠の割合が多い可能性が高いということが考えられます。
実際、大きな精神的ストレスがかかっているうつ病の方では、高い確率で中途覚醒などの不眠障害が認められています。

身体的ストレス 精神的ストレスだけではなく、身体的ストレスも中途覚醒の原因になっています。
ストレスとは「不快な刺激」のことなので、それが身体に現れる場合もあるのです。
たとえば以下のことが考えられます。

  • 夜間頻尿
  • 夜中に体が痒くなる
  • 夜中に足が"むずむず"する(むずむず脚症候群)
  • 夜中に喘息発作が生じる

これらが睡眠中に起きてしまうと、脳が深い睡眠に入りづらくなるので浅い眠りになり、中途覚醒が起きやすくなってしまうのです。

睡眠時無呼吸症候群 睡眠時無呼吸症候群「身体的ストレス」に当たるのですが、しっかりとした治療が必要となる病気です。
何らかの原因によって、睡眠中に呼吸が一定時間止まってしまいます。
睡眠中に呼吸が止まってしまうと、当然体は苦しくなり目が覚めてしまいます。
そのため、眠りが浅くなるのです。

おもに考えられる原因としては以下のものがあります。

  • 中枢系(脳梗塞など脳の異常によって生じる)
  • 末梢性(肥満などで気道が狭くなって生じる)

アルコール よく「眠れないからお酒を飲んでから寝る」という方がいます。
実はアルコールでの改善は危険があるのです。
アルコールを摂取すると眠気が訪れるので入眠障害には有効です。

ですが、アルコールは睡眠の質を低下させて中途覚醒や、早朝覚醒を起こしやすくしてしまいます。
また、寝ている最中にアルコールの作用が切れて離脱症状が起こるため、これも中途覚醒を起こす原因になります。
さらに、アルコールで眠るという方法を取っていると、だんだんと効きが悪くなりアルコールの摂取量が増えるため、依存性も高まります。
総合的に見ると、睡眠や健康に大きな被害を及ぼしてしまうのです。

周期性四肢運動障害 睡眠中に手や足がピクピク動いたりなどの動作が繰り返される睡眠障害があります。
手足の動きに伴い、脳が覚醒してしまって浅い眠りになるのです。
本人はこの動作に自覚できずにいるケースも多く、「なぜか分からないがふと目が覚めた」といった状態になります。
自覚がある場合は「足がピクンと動いて目が覚めた」と表現することが多いようです。
30歳未満の方は発症することが少ないですが、50歳以降になると発症する方が増えてきます。

早朝覚醒

不眠症の種類と原因|早朝覚醒とは

文字どおり早く目が覚めてしまうことです。
3000人以上を対象にした調査では、およそ8%がこの「早朝覚醒」で悩んでいることが分かりました。

高齢者に多く、女性より男性によく見られるのも特徴であり、うつ病の初期症状とも考えられています。
早朝覚醒の主な症状は以下のようなものです。

  • 本来起きる時間の1~2時間前にふと目が覚める
  • 睡眠になかなか戻れない
  • そのため、日中に眠気や寝不足感などで生活に支障が生じる

これらの症状が週2回以上で1ヶ月以上続いている場合、早朝覚醒の疑いがあります。
生活に支障がなかったり再び寝付くことができるのなら、放置していていも問題はありません。
また、一定期間続いていることが条件なので、仮に「ある1日だけできつかったけれど、翌日からは普通に寝られるようになった」ということであれば、そういった場合も問題はありません。
「何時に起きたら早朝覚醒」といった基準もなく、人によって十分な睡眠というのは個人差があるため、はっきりと決めることが出来ません。

なので「早く起床してしまうことで生活に支障をきたすかどうか」「それによって不快感があるかどうか」がポイントになります。
中途覚醒に似ている部分がありますが、早朝覚醒とは異なり夜中や明け方に何度も起きてしまうという違いがあります。
中には入眠障害と早朝覚醒が混合した不眠症の方もいます。

早朝覚醒の原因

不眠症の種類と原因|早朝覚醒の原因

年齢 基本的な睡眠のリズムは「体内時計」のはたらきによるものです。
体内時計の周期とは「24時間10分~25時間」とされており、年齢とともに周期が短くなります。
「朝早く目が覚めるけど、夜眠りにつくのも早い」という方は、体内時計の周期が短くなっていることが考えられます。
それによって早朝覚醒が生じても、再び眠りにつくのも難しくなります。

うつ病 詳しいメカニズムはまだハッキリと解明されていませんが、うつ病にかかっていると深い睡眠が減っていきます。
健康な方に比べると、ノンレム睡眠の長さが短くなることが確認されているのです。
深い睡眠が減れば、その分朝早く目が覚めやすくなります。
うつ病にかかると、「自分はダメだ」「消えてしまいたい」などのネガティブなことを考える時間が多くなり、目が覚めたあとにも頭の中でこういったことを考えてしまいます。
この考えが延々と繰り返されるために、再び睡眠に入ることも困難となっていきます。
100%うつ病が不眠になるというわけではなく、その逆で過眠症が起こるケースもあります。

~不眠とうつ病の関係性~

うつ病患者の8割に不眠症状があらわれます。
自覚しづらいうつ病に比べて、不眠症は比較的に認識しやすいので「うつ病なのかな」と思ったら、まずは自分の睡眠の変化をチェックすると良いでしょう。
不眠とうつ病の関係性を調べたところ、次のようなことが分かりました。

  • 不眠とうつ病が同時にあらわれる・・・およそ30%
  • うつ病のあとに不眠があらわれる・・・およそ30%
  • 不眠が先にあらわれる・・・およそ40%

この結果から、不眠とうつ病は大きく関係していることが分かります。
しかも、うつ病のときにあらわれる不眠の症状は、入眠障害と早朝覚醒が多いということが分かっているのです。

熟眠障害

不眠症の種類と原因|熟眠障害とは

寝つきが悪いわけでも何度も目が覚めるわけでもないため、不眠症の中でも気が付きにくい症状です。
比較的スムーズに眠れて朝まで寝ているタイプで、年齢や性別も関係なく幅広い年齢の方に見られます。

熟眠障害の症状は、おもに以下のようなものです。

  • 睡眠時間はしっかりとったのに疲れが取れない
  • 寝た気がしない
  • 1日中体がダルい
  • 寝不足感
  • 寝ても寝ても寝たりない

「6時間以上寝たのに疲れが取れない」「睡眠時間は十分確保したのに寝た気がしない」「しっかり寝られたのに寝不足感」など、自分に必要な睡眠時間を十分に確保できたのにも関わらず、寝不足感や倦怠感などが見られたり、眠りが浅く、睡眠に満足感が得られないのが特徴です。

簡単に言えば熟睡できていないのが「熟眠障害」なのです。
睡眠障害の中でも最も多い症状のひとつと言えます。
本や資料によっては「熟眠感欠如」と表記されていることがあります。

熟睡感というのは、深い眠りであるノンレム睡眠と関係しています。
ノンレム睡眠が短くなる原因は、おもに以下のようなものが考えられています。

熟眠障害の原因

不眠症の種類と原因|熟眠障害の原因

年齢 性別に関係なく年齢を重ねると「熟睡できない」という悩みを持つ方が増えてきます。
加齢はどうしても睡眠の質を低下させてしまうのです。
これは避けられないものです。
人の体は年齢と共に、さまざまなホルモンの分泌量が減っていきます。
それと同じで寝るために必要である、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量も減っていくのです。
それによって十分な睡眠時間を確保しても寝た気がしないと思うようになります。

ストレス 過剰なストレスを受けると自律神経が乱れ、交感神経が活発にはたらいてしまうということは、入眠障害の原因でも解説したとおりですが、交感神経が活発になってしまうと、体が興奮して血圧や脈拍が上がり体温が下がりにくくなり、深い眠りに入りづらくなるのです。
さらに、交感神経が活発になると、ストレスホルモンの「コルチゾール」が多く分泌されます。
コルチゾールは眠りを浅くして覚醒に向かわせるはたらきがあり、早朝に増えることで目覚めやすい状況を作ってくれます。
このコルチゾールが夜間に分泌されてしまうと、夜間の脳の覚醒が上がってしまって、深い眠りに入りづらくなるのです。

冷え性 私たちの体は眠気を感じると体温が下がり始めます。
あわせて、眠る前にはある程度体温が高くなっている必要があります。
眠りについたあと、しっかりと体温が下がることで深い眠りに入れるのです。
しかし、冷え性などで手足が冷えたままでは、眠りについたあとしっかりと体温を下げることが出来ず、熟睡につながらないのです。
だからといって、寝る直前に熱いお風呂に入ってしまうと、体温が高すぎて安眠の妨げになります。

睡眠時無呼吸症候群 一時的に呼吸が止まってしまう状態です。
中途覚醒の原因にも考えられています。
医学的には、10秒間以上呼吸が止まる状態を一晩で30回、あるいは1時間に5回以上行うと無呼吸症候群の可能性が高くなります。
この症状の方は、熟眠障害の症状のほかに「いびきが大きい」ことが多いです。

生活習慣 体が適度に疲れていないと、深く眠ることはできません。
運動不足や昼寝をしたり起床時間が遅かったりすると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量が減少し、眠りが浅くなります。
アルコールの摂取も、レム睡眠(浅い睡眠)が増加して熟眠の妨げになります。
コーヒーやカフェインの摂取も神経を興奮させてしまうので、睡眠との相性は悪いです。
また、寝る前に食事を摂ってしまうと、体は消化しようとエネルギーを使わなければいけなくなるので、寝ても体は休まりません。
そのため、寝ても寝た気がしないのです。
その他にも「体のどこかの痛み「生理」「妊娠」「夜勤のある生活」などで熟眠障害になることがあります。

不眠症の改善方法

不眠症を改善するためには、まず、睡眠の仕組みを理解する必要があります。

眠れないからただ、薬を飲むといった治療法だけではなく睡眠の仕組みを理解することで、睡眠薬と一緒に改善できる方法が見つかるでしょう。

睡眠欲求と覚醒力

睡眠欲求と覚醒力

私たちは、ほぼ毎日決まった時間に眠り、決まった時間に起床します。

こういった規則正しい睡眠リズムは「睡眠欲求」と「覚醒力」のふたつのバランスによるものです。

睡眠欲求の特徴

睡眠欲求は、起きている時間が長ければ長いほど強くなります。
徹夜などで長時間起きていると、普段寝つきの悪い方でもすぐに眠ってしまい、その眠りは深い眠りになると言われています。
一度寝てしまえば、この睡眠欲求は減少します。
さらに、その人にとって満足の得られる睡眠がとれると、睡眠欲求は消失するとも言われているのです。

覚醒力の特徴

覚醒力は体内時計から発信されており、1日の決まった時間に増大し、睡眠欲求に勝ることで人を目覚めさせます。
普段、睡眠に入る時間の数時間前に覚醒力はもっとも強くなり、そのあとメラトニンという睡眠ホルモンが分泌される頃(睡眠に入る1~2時間前)、急激に低下していきます。
これによって、普段寝ている時間あたりに眠気に襲われるのです。

体内時計を正常化する3つの物質

睡眠と体内時計の関係

「意識しなくてもお腹がすく」「夜になったら眠くなる」など、このような1日の生活リズムのことを「体内時計(サーカディアンリズム)」と言います。

体内時計は毎朝、太陽を浴びることでリセットされて一定のリズムを刻みます。
地球の自転や昼と夜の時間の経過に合わせて、覚醒と睡眠を行う機能なのです。

そして、この体内時計に大きく関係しており、良質な睡眠を得るためには「トリプトファン」「セロトニン」「メラトニン」がとても重要なのです。
「トリプトファン」はセロトニンの原料となるもので、天然ではつくられないため、食事などから摂取します。
三大神経伝達物質のひとつでもある「セロトニン」は、脳の松果体(しょうかたい)という部分で合成され、睡眠ホルモン「メラトニン」となります。

セロトニンは別名「幸せホルモン」とも言われています。
このセロトニンが不足すると、睡眠ホルモンであるメラトニンの不足にもつながるので不眠症となるのです。
また、不眠症だけではなく、セロトニンの不足は「うつ病」早漏」「ED(勃起不全・勃起障害)を引き起こす原因となるのです。

しかしセロトニンはメラトニンの生みの親でありながら、ふたつはまったく正反対の性質を持っています。
睡眠ホルモンと呼ばれるように、メラトニンは「催眠効果」を持ち、夜間の睡眠を制御する役割があります。
逆にセロトニンには日中の覚醒を制御する「覚醒効果」の役割があり、夜間にはほとんど分泌されないのです。

さらに、セロトニンとメラトニンのふたつの物質は、自律神経とも深い関係にあります。
昼間は「交感神経」が活発にはたらき、夜になると「副交感神経」が活発になります。

つまり「:交感神経・セロトニン」「:副交感神経+メラトニン」とセットになっているのです。

このことから、ふたつの物質は自律神経の支配を受けて分泌される性質があるとも言えます。
ふたつ同時にはたらくわけではなく、一方が活発になればもう一方は抑制されます。

こういった自律神経のはたらきも、もとを辿れば「体内時計」がコントロールしているのです。
また、メラトニンは18歳頃をピークに徐々に分泌量が減っていくので、高齢者が不眠を訴えるのは加齢によるメラトニンの減少なのです。

~女性と男性の睡眠の違い~

【女性】 女性は未婚より既婚の方のほうが、およそ3%睡眠に悩んでいるということが分かっています。
また、男性とは違いホルモン分泌の周期があり、その周期によって睡眠に影響を与えてきます。
これは女性特有の生理の周期と関係しています。
女性は男性よりも睡眠時間・睡眠の深さの周期も短いです。
ですが、眠りの深さは男性よりも深く、疲労回復の効率で考えると睡眠時間は短いながらも、眠りの深さで体を休めるのは男性よりも効率的に行われていると考えられています。

【男性】 男性は睡眠時間が女性よりも長い傾向にありますが、全体的な眠りの深さは女性よりも浅いのです。
疲労回復の効率は、睡眠時間は長いけれど眠りの浅さもあり、女性より効率的ではないことが分かっています。

女性は、女性ホルモンのはたらきによって睡眠物質セロトニンを促します。
このはたらきによって男性よりも睡眠時間が短くても効率的に睡眠がとれるのです。
ですが、女性ホルモンは年齢と共に減少していきます。
そのため、自律神経に影響して睡眠障害が起こりやすくなります。

このように女性は情緒不安定が原因で、睡眠の悩みを抱えていく傾向があります。
また、男性は仕事による生活習慣の乱れやストレス、かくれ不眠のいびきなどが原因で、女性より早い年齢で不眠の悩みを感じる方が多いのです。

眠りの質をコントロールする恒常性維持機構

眠りの質と恒常性維持機構(ホメオスタシス)

恒常性維持機構(ホメオスタシス)は、体内時計とセットのようなものです。
これらによって人の眠りはコントロールされています。

体温を一定に保ち、傷を治したり、体内のウィルスを排除するなど、体が安定した状態に保たれることを意味しています。
簡単に言えば「健康を保つための生体システム」ということです。

人の体を維持するために、自動的に眠りの質をコントロールする機能があります。

体や脳の疲れ具合に応じて眠りの質をコントロールし、効率的に短い睡眠時間でも、体と脳を休ませるようにはたらくのです。
睡眠不足になった場合、それまでの睡眠を穴埋めしてくれているような深い眠りに入れるのは、この恒常性維持機構のはたらきによるものだからなのです。

実は、恒常性維持機構のはたらきを考えると「寝貯め」というのはできません。
睡眠前の寝不足や疲労など、体の活動状態に応じて自動的に睡眠の質をコントロールするため、「先」のことは考慮されません。

なので「明日は忙しいから寝貯めしておかなければ」という未来のことは、恒常性維持機構からしてみれば「分からない事」なのです。
簡単に言えば「睡眠の埋め合わせはしてくれるけど、睡眠の予約はできない」ということです。

深い眠りは必要以上にとることができないので、浅い眠りが増えてしまい、かえって体を疲れさせてしまいます。

レム睡眠とノンレム睡眠

レム睡眠とノンレム睡眠(睡眠周期)

睡眠は「レム睡眠(浅い睡眠)」と「ノンレム睡眠(深い睡眠)」というふたつのサイクルをおよそ90分~110分で波のように繰り返します。
この周期を「睡眠周期」と言います。

また、ノンレム睡眠は眠りの深さや脳波の状態によって4段階に分けられており、それらを総じて5段階に分類されています。

ノンレム睡眠
「第1段階(入眠)」  「第2段階(すやすや)」  「第3段階(深い睡眠)」  「第4段階(最も深い睡眠)」

レム睡眠
「第5段階(夢見睡眠、逆説睡眠)」

睡眠周期に個人差はありますが、平均がだいたい90分となっています。

ノンレム睡眠の第2~第4段階が60~80分で出現し、その後レム睡眠の第5段階が10~30分程続いて睡眠周期の1サイクルが終了します。
ですが、その日の疲れ具合や睡眠の深さによって、睡眠周期は毎日異なると考えられています。
一晩の睡眠が6~8時間であれば4~5回の睡眠周期が出現します。

また、一般的に入眠直後は1サイクルに占めるノンレム睡眠の割合は多く、レム睡眠の割合は少ない状態です。
逆に起床間近になるとノンレム睡眠の割合は少なくなり、レム睡眠の割合が多くなって時間の経過とともに眠りが浅くなっていきます。

睡眠のコアタイム

睡眠のコアタイム

睡眠中の成長ホルモンは、ノンレム睡眠のときに多く分泌されます。
特に入眠直後のノンレム睡眠のときには、もっとも多く成長ホルモンが分泌されるのです。

心や体の疲れを取り除いたり老化防止や肌のケアには、入眠直後の睡眠が特に重要であると考えられています。

入眠直後の4時間ほどの睡眠を「睡眠のコアタイム」などと言われることもあります。
なので、22時~2時が睡眠のゴールデンタイムであるというのは間違いなのです。
かといって、寝る時間が遅すぎても何らかの睡眠障害につながってしまいます。

私たちが思っている以上に、睡眠とは健康であるためにとても大事なものなのです。

~「羊を数えたら眠くなる」の真実~

「眠くない時は羊を数えていれば眠れる」というのを誰しもが聞いたことあるでしょう。
試したことがある方もいるはずです。
しかし、実はこの方法、日本語で数えても意味がなく、羊を数えれば数えるほど脳が覚醒してしまいます。

正しくは「英語で数える」ものなのです。
「Sheep(シープ=羊)」「Sleep(スリープ)」の響きに近いため、「one sheep」「two sheep」と発音し続けると、「眠れ~眠れ~」自己暗示をかけることができたそうです。

また、Sheepという英語の伸びている部分「eep(~プ)」は、伸びる部分が眠りを誘発するリズムを生み出すとも言われています。

かくれ不眠の種類と特徴

かくれ不眠の種類と特徴

かくれ不眠とは、軽度かつ短期の不眠状態です。

  • たまに眠れない
  • しっかり寝ていても、たまに疲労感が残る
  • そのため、日常生活に支障が出る

毎日ではないけれど睡眠に悩んでいて日常生活に支障が出る、そんな状態にもかかわらず睡眠の重要性に対して認識が低い状態を意味しています。

現在、かくれ不眠を自覚している方だけでも27万人以上の方がいます。
そして、このかくれ不眠にも種類があることが分かりました。

かくれ不眠の種類

かくれ不眠の種類

生活不規則タイプ 普段の生活や仕事が忙しくて、生活パターンが不規則になってしまい睡眠時間が削られているという、かくれ不眠のタイプです。
自分でもそこまで睡眠不足なことを苦に感じていないことも多いのですが、知らずに脳が疲れたり、身体機能のバランスが崩れたりしている恐れがあります。

自分は大丈夫タイプ 本格的な不眠症にもっとも近い位置にある、かくれ不眠のタイプです。
「眠らなくてもそれが普通」「寝なくても平気」「寝る時間を削ってでも頑張らないと」などの気持ちがあり、無意識のうちに睡眠を犠牲にしている可能性があります。
こういった生活が続いてしまうとやがて本格的な不眠症になってしまい、こころや体の健康に大きな悪影響を及ぼします。

高ストレスタイプ 十分な睡眠がとれないことによって、さまざまなストレスが顕在化している恐れがある、かくれ不眠のタイプです。
イライラや無気力など、睡眠とは関係なさそうなメンタル上の問題なのですが、実は不十分な睡眠によって脳が疲れていることが原因のひとつだと考えられています。
こういった状態が続くと、日々の生活にさまざまなストレスを抱えたまま過ごすこととなってしまいます。

眠りが浅いタイプ 十分な睡眠時間を確保していていも眠りが浅いため、深い睡眠がとれていない、かくれ不眠タイプです。
睡眠を軽視していたり生活サイクルが乱れているわけでもないのに、なかなかグッスリ寝れません。
高齢者に多いと考えられていましたが、最近では若い方にもみられることがわかっています。

初期かくれ不眠タイプ 現時点では、まだ軽いかくれ不眠症状がみられる状態です。
ですが、睡眠に何らかの悩みを持っていることに間違いはなく、今後、明らかなかくれ不眠になる恐れがあります。

かくれ不眠の特徴

眠りたくても眠れない環境、または状況におかれていたり実際に軽い不眠症状が発症していることもあります。

ですが、たとえ仕事や家事など生活に支障が出ても睡眠に対して意識が低く、睡眠の不調に気付かず放置してしまう傾向があるのが、かくれ不眠の特徴です。

~不眠と季節の関係~

毎日といった慢性的な不眠ではないけれど、季節の変わり目やある決まった期間だけ、毎年眠れなくなるといったケースがあります。

眠りに入るときは体内の熱を放出するために体温が低くなります。
ですが、季節の変わり目は気候が安定しないので体温調節が難しくなり、結果として一時的な不眠症になってしまいます。

夏から秋のような涼しくなる変化よりも、冬から春といった安定しない暖かさのほうが不眠症になりやすいようです。
特に、梅雨明けの前後は気温が急激に上がるので、寝つきが悪くなったり眠りに入っても暑さで目が覚めてしまうケースが多くなるのです。
体温が高いままだと眠りづらくなるのと同じことでしょう。

夏から秋に変化する場合、夏の疲労が秋に影響を与えるようです。
夏は汗をかくため体内の水分が奪われやすく、またエアコンが効いた屋内を行き来するなどして体のエネルギーを消耗します。

このような夏特有の疲労が蓄積して、過ごしやすい秋に影響を及ぼしてしまいます。
夏場の疲労が眠りのサイクルを狂わせる一因となっているのです。

不眠がもたらすリスク

不眠がもたらすリスク

不眠は、ただ眠れないという問題だけではありません。
さまざまな病気を引き起こす可能性も高くなります。

徹夜や長期の睡眠不足は精神に悪影響を及ぼします。
「声の張りがなくなる」「話し方が暗くなる」「感情の起伏が激しくなる」などが起こり得ます。

悪化していくと錯覚や幻覚、妄想、幻聴に襲われる方もいるのです。

健康診断データでは、睡眠時間が5時間以上確保していた男性と5時間未満の男性とでは、5時間未満の男性のほうが1.36倍肥満になりやすいということが分かりました。

~不眠症の方は太りやすい~

不眠症だと太りやすくなると聞いたことがありませんか?
実は、不眠とダイエットは医学的に証明されているほど、深い関係性があります。
近年では「睡眠ダイエット」という言葉があるほどです。

なぜ睡眠とダイエットが関係しているかと言うと、睡眠には食欲を管理するホルモンが関係しているからなのです。
私たち人の体の中には、「レプチン」という食欲を抑えるホルモンと、「グレリン」という食欲を増進させるホルモンが存在しています。
ある検証では、8時間以上睡眠をとった時と、5時間ほどの睡眠とで、グレリンの分泌量を比較しました。

すると、睡眠時間の短いほうがグレリンの分泌量が増加していたのです。
つまり睡眠時間が減ると、グレリンの分泌量が増えてしまうということです。
睡眠時間が短ければどれだけダイエットを頑張っていていも、あまり意味はありません。
睡眠をしっかりとった上でダイエットを行えば良いのですが、過度なダイエットは体に悪いので、無理なく行いましょう。

また、高血圧を発症していない4810人を対象に検証すると、睡眠時間が7~8時間以上に比べて、5時間未満の睡眠の方のほうが高血圧が発症するリスクが1.32倍であることが報告されています。
現在、高血圧の治療を受けている307人のうち、およそ30%が不眠を経験していました。

さらに、1741人の方を対象に調査したところ、1年以上の長期にわたって不眠が続くと1.7倍も糖尿病を発症しやすいことが分かりました。
現在、糖尿病の治療を受けている158人の方の、およそ37%が不眠を訴えていました。

肥満に生活習慣病が合わされば、動脈硬化が進行しやすくなり「心筋梗塞」や「脳梗塞」など、命に関わる病気を引き起こすリスクも高まってしまう恐れがあるのです。

睡眠と寿命の関係性

睡眠と寿命の関係性

また、睡眠不足がもたらすのは病気だけではありません。
寿命にも大きく関係していることが分かっています。

睡眠時間が6.5~7.4時間の方の寿命が、もっとも長かったというデータがあります。
アメリカに住む男女およそ100万人について、睡眠時間と死亡率を調べたところ、6.5~7.4時間の睡眠よりも長くても短くても寿命が短くなることが分かりました。

睡眠時間が長いことに関しては、もともと病弱で寝ている時間が長くなりがちな方もいるため、死亡リスクが上がっているのではないかと指摘している方もいます。
睡眠時間が長いと死亡リスクが高くなるとは言い切れないようですが、寝つきが良くなかったり睡眠時間が短いと死亡リスクが高いというデータはあります。

不眠症とうつ病の関係

不眠症とうつ病には相関関係があると考えられています。
うつ病の症状として不眠もありますし、不眠症が続くことでうつ病になるキッカケにもなってしまいます。

つまり、夜眠れない、早く起きてしまう、寝ても疲れがとれないといった不眠の症状は何らかの形で体の機能がうまく調整できていないということです。
不眠症からうつ病に発展してしまわないようになるべく早い段階で治療することが重要です。
また、うつ病に伴う不眠の場合、睡眠薬だけではその症状が改善しないことが多いため、抗うつ剤を用いた治療が一般的です。

不眠症とストレスの関係

不眠症とストレスは密接に関係しています。
人はストレスを感じると交感神経が活発になり、逆に副交感神経が抑制されます。
副交感神経が優位にならなければ人は快適な睡眠を送ることができません。

なお、不眠症の原因の半数がストレスであり、ストレスを解消させることが不眠症の改善に大きくつながるといえます。
神経質な人や真面目な性格の人はストレスをためやすい傾向にあるので、不眠症になりやすいといわれてるので、普段からストレスをため込まないように工夫しましょう。

睡眠負債

睡眠負債とは、睡眠不足が積み重なり、それが原因であらゆる不調を起こす状態のことをいいます。
睡眠負債がたまると死亡リスクがあがり、うつ病になるリスクも高まります。
原因としては、全体の睡眠量が不足している、体のリズムが乱れている、睡眠障害のよるものなどが挙げられます。

解消するためには毎日同じ時間に起きることを心がけ、太陽の光を浴び、セロトニンを分泌させることで、夜にメラトニンへと変化させ、睡眠の質を向上させることです。
睡眠負債が行き過ぎてしまうとあらゆる疾患になるリスクが高まるので、休日に寝だめなどせず、毎日一定で十分な睡眠時間をとるようにしましょう。

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